車をぶつけてしまった! 脇見をしていて、追突事故を起こしてしまった!

追突事故は全交通事故の中で発生件数の多い事故の1つです。追突事故の解決までの流れをご紹介します。あわせて適切な対応や過失割合、違反点数・罰則、予防策などを確認しましょう。

追突事故が発生したら?解決までの流れ

追突事故が発生した場合、冷静な対応が重要です。事故発生直後は、まず最優先で安全の確保と救助をおこない、警察へ連絡しましょう。

「おとなの自動車保険」では、24時間365日事故受付をおこなっており、事故発生から解決まで専門の担当者がサポートします。

ここからは、追突事故の発生から解決までの流れについて、事例をもとにご紹介します。

追突事故発生から解決まで

いつもどおりの朝、Aさんは勤務先まで車で向かっていました。ふと気が緩み脇見をしてしまい、前を走っていたBさんの車が信号で停止したことに気付くのが遅れました。あわてたAさんはブレーキと間違えてアクセルを踏んでしまい、勢いよくBさんの車に追突してしまいました。

Bさんの車はトランク部分が大きくひしゃげて自走できない状態となり、Bさんも意識はあったものの、救急車で病院に搬送されました。

解決までの流れは以下のようになります。

Aさんからの事故の連絡を受け、担当者はAさんと連絡を取り、Bさんが搬送された病院と、Bさんの車をレッカー移動した業者の連絡先をお伺いしました。また、解決までの流れを説明しました。

Bさんの搬送された病院に連絡したところ、Bさんはシートベルトに圧迫されたことで右鎖骨を骨折しており、しばらく入院することが分かりました。

Bさんは1週間程度入院し、その後は自宅で安静が必要との診断を受けているとのことでした。担当者からBさんに、お仕事をお休みする期間の休業補償など、今後の賠償の流れをご説明しました。また、Bさんから、車の修理先をお伺いすることができました。

Bさんの治療費は、病院から当社に直接請求してもらうことになりました。

Bさんの車の修理工場に連絡したところ、リア部分が大破しており、修理費用は50万円を超える見込みであることが分かり、アジャスター(鑑定人)を派遣することにして、Bさんの車の損害調査を依頼しました。

鑑定人から、Bさんの修理工場と修理費用¥535,600、レッカー費¥33,600で調整ができたと報告がありました。

担当者からBさんに連絡をとり、お車の損害について、先行して示談することの了解を得ました。

お車の損害についての示談書をBさんと取り交わし、保険金をBさんの修理工場にお支払いしました。

担当者からBさんに連絡を取ったところ、先日仕事には復帰したものの、医師からはしばらく通院治療は必要といわれているとのことでした。休業損害について、月末にお支払いすることを打ち合わせ、Bさんに損害額の算定に必要な資料の提供を依頼しました。

Bさんから連絡があり、先日、医師からケガは治癒したとのお話をいただいたとのことでした。担当者からBさんに、病院への治療費を精算したのちに、あらためておケガについての示談のお話をさせていただきたいとお話しました。

診断書の発行を受け、Bさんの治療費の精算をしました。

Bさんに、本件の慰謝料などの示談内容のご説明をし、Bさんから示談の了承を得ました。示談書の取交しを行い、Bさんに保険金をお支払いしました。

追突事故の損害の状況・お支払いした保険金

追突事故では、高額な損害が発生するケースがあります。実際にAさんとBさんの事故で発生した損害とお支払いした保険金は以下のとおりです。

損害額

Bさんのおケガによる損害¥1,366,360

  • 治療費(入院費含む):¥524,560
  • 休業損害:¥236,800
  • 通院交通費:¥67,000
  • 慰謝料:¥538,000

Bさんの車の損害:¥569,200

  • 修理代:¥535,600
  • レッカー費:¥33,600

お支払いした保険金

  • Bさんのおケガによる損害(対人賠償保険金):¥1,366,360
  • Bさんの車の損害(対物賠償保険金):¥569,200

追突事故で役に立った補償

この追突事故ではAさんが加入していた「おとなの自動車保険」の以下の補償が役に立ちました。

ご契約のお車を運転中の事故により、他人を死亡させたり、後遺障害やおケガを負わせ、法律上の損害賠償責任を負った場合に保険金をお支払いします。

ご契約のお車を運転中の事故により、他人の車や物を壊し、法律上の損害賠償責任を負った場合に保険金をお支払いします。

事故対応のプロフェッショナル

事故の相手の方のおケガなどの人的損害の補償としては、強制保険である自賠責保険がありますが、おケガの場合は120万円が限度であるなど、必ずしも充分な補償とはいえません。

対人賠償においてその場合、自賠責保険の補償の対象となる部分も任意保険会社が一旦支払いをし、後で保険会社から自賠責保険に請求するケースが多いです。

人損(対人賠償、傷害)

担当者 N.M

追突事故とは

追突事故とは、前を走っている車に後ろから衝突する事故のことです。追突事故は、主に前方不注意や車間距離不足、急ブレーキへの対応遅れなどが原因で発生します。

例えば、信号待ちで停止している車に気付かず、後ろの車が追突してしまうケースが典型です。渋滞時や高速道路での走行中にも、発生しやすい事故です。

ほかにも、スマートフォンの操作やカーナビの注視による脇見運転が原因で、追突事故が発生することもあります。追突事故では、追突した側(後ろの車)に過失があるとされ、注意義務違反とみなされるケースが一般的です。

追突事故の過失割合はどれくらい?

追突事故では、後ろから追突した側が全面的に責任を負うのが一般的です。つまり、過失割合は「追突した車10:追突された車0」となります。これは、道路交通法第26条において、安全な車間距離を保持する義務が後続車にあるためです。[注1]

ただし、すべての追突事故で後続車が100%の過失となるわけではありません。追突された前方車両にも何らかの過失があった場合は、過失割合が修正されることがあります。例えば、急ブレーキをかけた理由が不当だったときや、ブレーキランプが故障していた場合などです。

追突事故の違反点数・罰則について

追突事故を起こした場合の違反点数や罰則は、事故の状況によって異なります。交通違反点数制度は、過去3年間の違反や事故に対して違反ごとに決められた点数を加算し、累積点数に応じて免許停止や免許取消などの処分が行われる仕組みです。

物損事故の場合

物損事故では、原則として違反点数は加算されません。そのため、次回の運転免許更新時に免許証の色は変わりません。

ただし、重大な違反が伴う場合は違反点数が加算されたり、刑事処分の対象となったりする可能性があります。具体的には、無免許運転や信号無視などがあげられます。

人身事故の場合

人身事故を起こした場合は違反点数が加算され、処罰も物損事故に比べて重くなります。

例えば、追突事故で相手方におケガを負わせてしまった場合、加算されるのは「基礎点数」と「付加点数」の合計です。基礎点数は違反の種類に応じて決まり、付加点数は被害の程度によって最大20点まで加算されます。[注2]

反則金と罰金

物損事故では、原則として反則金や罰金は発生しません。物損事故は、人身事故とは異なり、行政処分や刑事処分の対象とはならないためです。

ただし、飲酒運転や当て逃げ、建造物を破壊した場合など道路交通法違反に該当する行為があった場合は、反則金や罰金が科される可能性があります。

罰金額は、事故の相手方のおケガや過失の程度によって異なります。また、民事上の損害賠償責任も発生し、被害者の治療費や慰謝料などを支払うケースもあります。

追突事故を起こさないようにするには?

追突事故の防止には、日常的な安全運転の心がけが重要です。

まず、適切な車間距離の確保が基本となります。前車が目印を通過した時点から自車が通過するまでの時間(秒数)で、安全な車間距離を把握できます。目安として、一般道では2秒以上、高速道路では3秒以上の車間距離を確保しましょう。

また、前方不注意を防ぐため、スマートフォンやカーナビの操作は必ず停車時に行うよう心がけてください。脇見運転は追突事故の要因の1つであるため、特に注意が必要です。

天候不良時や夕暮れ以降は視界が悪くなるため、速度を落とし、早めのライト点灯を心がけることも重要です。

ほかの事例もチェック

ここまでご紹介した以外にも事例を以下でまとめているので、参考にしてみてください。

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    事故に関するよくあるご質問