交通事故の責任割合(過失割合)

責任割合(過失割合)とは

交通事故における責任割合とは、事故の原因に対して、当事者それぞれにどれくらいの責任があったかを示す「割合」のことです。責任割合が発生すると、民法722条の規定により過失相殺が適用され、受け取れる賠償金や支払う賠償金が変わってきます。

交通事故における責任割合のイメージ図

事故形態別の責任割合(過失割合)

事故形態ごとの基本的な責任割合(過失割合)をご紹介します。

ご紹介する事例は基本的な責任割合です。実際の事故では個々の事故状況を確認のうえ、最終的な責任割合を決定するため、掲載されている割合と異なる結果になる場合もあります。

交差点での直進車同士の事故

(1) 信号のある交差点

責任割合のグラフ:車両A 0%、車両B 100%

責任割合

車両A:0%

車両B:100%

  • ポイント

    運転者は信号の色に従わなければいけません。

    そのため、信号の色を無視した車両Bの責任割合は100%になります。

    ただし、信号の色の変わり目に発生した事故の場合は車両Aにも責任割合が発生する可能性があります。

事故状況のイラスト

(2) 信号のない同幅員の交差点

責任割合のグラフ:車両A 60%、車両B 40%

責任割合

車両A:60%

車両B:40%

  • ポイント

    道路交通法では「左方優先」が定められており、左側から進行してくる車両が優先されます。(道路交通法第36条1項1号)

    そのため、責任割合は同等ではなく、優先される側の車両Bのほうが低くなります。

    ただし、一方の道路が優先道路である場合や、広路と狭路の区別がある場合、あるいは一時停止の標識がある交差点では、この責任割合は適用されません。

事故状況のイラスト

(3) 一方通行のある交差点での事故

責任割合のグラフ:車両A 80%、車両B 20%

責任割合

車両A:80%

車両B:20%

  • ポイント

    一方通行違反(道路交通法第8条)をしている車両Aの責任割合が大きくなります。

    一方で、車両Bにおいても、見通しのきかない交差点へ進入する際は徐行義務(道路交通法第42条1項1号)があります。

事故状況のイラスト

(4) 広路・狭路のある交差点での事故

責任割合のグラフ:車両A 70%、車両B 30%

責任割合

車両A:70%

車両B:30%

  • ポイント

    狭い道路に対して、明らかに広い道路を通行する車両Bの優先度が高くなります。

    一方で、車両Aにも、交差点を通行する際の徐行や安全確認の義務(道路交通法第36条2項・3項)が生じます。

    ここでいう「明らかに広い」とは、車両の運転者が交差点の入り口において、その判断により道路の幅員が客観的にかなり広いと一見して見分けられることを指します。

事故状況のイラスト

(5) 一時停止標識のある交差点での事故

責任割合のグラフ:車両A 80%、車両B 20%

責任割合

車両A:80%

車両B:20%

  • ポイント

    一時停止標識がある場合、車両Aは停止線の直前で一時停止を行い、交差する道路を進行する車両Bの進行を妨げてはいけません。(道路交通法第43条)

    一方で、車両Bにおいても、見通しのきかない交差点へ進入する際は徐行義務(道路交通法第42条1項)があります。

    ここでいう、「一時停止」とは、一時停止後に左右をみて交差道路を進行する相手車両を接近を認めたものの、その速度と距離を見誤って、低速度で交差点へ侵入し、減速をしなかった相手車両と接触することを指します。

事故状況のイラスト

(6) 優先道路のある交差点での事故

責任割合のグラフ:車両A 90%、車両B 10%

責任割合

車両A:90%

車両B:10%

  • ポイント

    優先道路を通行している車両Bの優先度は高く、見通しのきかない交差点であっても徐行義務はありません。(道路交通法第42条1号)

    しかし、優先道路を通行していても、交差道路を通行する車両等に注意し、できる限り安全な速度と方法で進行を行う義務(道路交通法第36条4項)があります。

    ここでいう、「優先道路」とは道路標識等により優先道路と指定されている道路や中央線や車両通行帯が設けられている道路を指します。(道路交通法第36条2項)

事故状況のイラスト

交差点における右折車と直進車の事故

(1) 信号のある交差点

責任割合のグラフ:車両A 20%、車両B 80%

責任割合

車両A:20%

車両B:80%

  • ポイント

    交差点で右折をする場合、車両Bは交差点内を直進または左折する車両の進行を妨害してはいけません。(道路交通法第37条)

    一方で、車両Aにおいても、交差点内をできる限り安全な速度と方向で進行する義務(道路交通法第36条4項)があります。

事故状況のイラスト

(2) 信号のない交差点

責任割合のグラフ:車両A 20%、車両B 80%

責任割合

車両A:20%

車両B:80%

  • ポイント

    交差点で右折をする場合、車両Bは交差点内を直進または左折する車両の進行を妨害してはいけません。(道路交通法第37条)

    一方で、車両Aにおいても、交差点内をできる限り安全な速度と方向で進行する義務(道路交通法第36条4項)があります。

事故状況のイラスト

(3) 一時停止標識のある交差点での事故

責任割合のグラフ:車両A 70%、車両B 30%

責任割合

車両A:70%

車両B:30%

  • ポイント

    一時停止標識がある場合、車両Aは停止線の直前で一時停止を行い、交差する道路を進行する車両Bの進行を妨げてはいけません。(道路交通法第43条)

    一方で、車両Bにおいても、交差点内をできる限り安全な速度と方向で進行する義務(道路交通法第36条4項)があります。

    ここでいう、「一時停止」とは、一時停止後に左右をみて交差道路を進行する相手車両を接近を認めたものの、その速度と距離を見誤って、低速度で交差点へ侵入し、減速をしなかった相手車両と接触することを指します。

事故状況のイラスト

(4) 優先道路のある交差点での事故

責任割合のグラフ:車両A 90%、車両B 10%

責任割合

車両A:90%

車両B:10%

  • ポイント

    優先道路を通行している車両Bの優先度は高く、見通しのきかない交差点であっても徐行義務はありません。(道路交通法第42条1号)

    しかし、優先道路を通行していても、交差道路を通行する車両等に注意し、できる限り安全な速度と方法で進行を行う義務(道路交通法第36条4項)があります。

    ここでいう、「優先道路」とは道路標識等により優先道路と指定されている道路や中央線や車両通行帯が設けられている道路を指します。(道路交通法第36条2項)

事故状況のイラスト

丁字路交差点における事故

(1) 同幅員の交差点での事故

責任割合のグラフ:車両A 30%、車両B 70%

責任割合

車両A:30%

車両B:70%

  • ポイント

    丁字路交差点では、十字路交差点で右左折する場合に比べて、注意すべき対象が交差する直進路の車両だけで済むため、注意がしやすいとされています。

    そのため、丁字路交差点での事故では、十字路交差点での事故の責任割合とは異なった、個別の責任割合が設けられています。

事故状況のイラスト

(2) 広路・狭路のある交差点での事故

責任割合のグラフ:車両A 20%、車両B 80%

責任割合

車両A:20%

車両B:80%

  • ポイント

    狭い道路に対して、明らかに広い道路を通行する車両Aの優先度が高くなります。

    車両Bには、交差点を通行する際の徐行や安全確認の義務(道路交通法第36条2項・3項)が生じます。

    ここでいう「明らかに広い」とは、車両の運転者が交差点の入り口において、その判断により道路の幅員が客観的にかなり広いと一見して見分けられることを指します。

事故状況のイラスト

(3) 一時停止標識のある交差点での事故

責任割合のグラフ:車両A 15%、車両B 85%

責任割合

車両A:15%

車両B:85%

  • ポイント

    一時停止標識がある場合、車両Bは停止線の直前で一時停止を行い、交差する道路を進行する車両Aの進行を妨げてはいけません。(道路交通法第43条)

    一方で、車両Aにおいても、交差点内をできる限り安全な速度と方向で進行する義務(道路交通法第36条4項)があります。

    ここでいう、「一時停止」とは、一時停止後に左右をみて交差道路を進行する相手車両を接近を認めたものの、その速度と距離を見誤って、低速度で交差点へ侵入し、減速をしなかった相手車両と接触することを指します。

事故状況のイラスト

(4) 優先道路のある交差点での事故

責任割合のグラフ:車両A 10%、車両B 90%

責任割合

車両A:10%

車両B:90%

  • ポイント

    優先道路を通行している車両Aの優先度は高く、見通しのきかない交差点であっても徐行義務はありません。(道路交通法第42条1号)

    しかし、優先道路を通行していても、交差道路を通行する車両等に注意し、できる限り安全な速度と方法で進行を行う義務(道路交通法第36条4項)があります。

    ここでいう、「優先道路」とは道路標識等により優先道路と指定されている道路や中央線や車両通行帯が設けられている道路を指します。(道路交通法第36条2項)

事故状況のイラスト

道路外出入車と直進車の事故

道路外から左折で進入した際の事故

責任割合のグラフ:車両A 20%、車両B 80%

責任割合

車両A:20%

車両B:80%

  • ポイント

    道路外から道路へ進入する車両Bが合図や減速、徐行等を行っていることを前提としている責任割合です。

    道路を直進する車両Aは、通常の注意義務を尽くしていれば、道路へ進入している車両Bを認識できるため、車両Aに軽度の前方注視義務違反があるとされています。

事故状況のイラスト

進路変更車と後続直進車との事故

責任割合のグラフ:車両A 30%、車両B 70%

責任割合

車両A:30%

車両B:70%

  • ポイント

    車両はみだりに進路を変更してはいけないと定められています。(道路交通法第26条の2・1項)

    また、進路変更後の進路が後方を走行している車両の速度や方向を急に変更させる恐れがある場合は、進路を変更してはいけないと定められています。(道路交通法第26条の2・2項)

    一方で、合図等で前方車両の進路変更を事前に予測し、減速等の措置を講じることにより衝突を回避することはできるため、車両Aにも前方をよく見ていないなかったことに対する責任があります。

    ここでいう「合図」とは、車両が進路変更を行う際に、方向指示器(ウィンカー)または手による合図を進路変更が終了するまで継続していること(道路交通法第53条)を指します。

    また、「合図」は進路変更開始の3秒前または30m手前から行う必要があります。(道路交通法施行令第21条)

事故状況のイラスト

駐車場内の事故

(1) 通路を進行する車両と駐車区画から通路に進入しようとする車両の事故

責任割合のグラフ:車両A 30%、車両B 70%

責任割合

車両A:30%

車両B:70%

  • ポイント

    車両Bは、通路の安全性を確認し、車両Aの通行を妨げる恐れがある場合は、通路への進行を控える義務があるとされています。(道路交通法第25条の2・1項に準ずる注意義務)

    一方で、車両Aにおいても、駐車区画に駐車していた車両Bが通路に進入してくる可能性を常に予見すべきとされています。

    この責任割合は双方車両の動きが後退の場合であっても適用されます。

事故状況のイラスト

(2) 通路を進行する車両と通路から駐車区画に進入しようとする車両の事故

責任割合のグラフ:車両A 80%、車両B 20%

責任割合

車両A:80%

車両B:20%

  • ポイント

    駐車場は車両を駐車するための施設であり、通路を進行する車両Aよりも、駐車区画へ進入しようとしている車両Bが優先されるとされています。

    そのため、車両Aが駐車区画へ進入しようとしている車両Bを発見した場合は、車両Bが駐車区画へ収まるまで停止をして待機するか、安全にすれ違うことができる程度の距離を確保しながら、安全な速度と方法で進行する必要があります。

    一方で、車両Bにも、駐車区画への進入が車両Aの進行を妨げる場合、ハザードや方向指示器等で予め駐車することを示してから駐車区画への進入をする必要があります。

事故状況のイラスト
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