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台風の時に車に乗っても大丈夫?危険なNG行動や台風から車を守る方法を解説

更新

2026/08/24

公開

2026/08/24

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「台風」の本格的なシーズン到来に備え、車を守るための対策は早くから進めておくと、いざというときに慌てずに済みます。特に、台風の中での車の運転には大きなリスクが伴うため、やむを得ず運転する場合には正しい知識に基づいて適切に判断・行動することが大切です。

そこで本記事では、台風が来ている際にしてはいけないNG行動を紹介するとともに、車の運転が可能かどうかを判断する基準や、台風から車を守るための具体的な対策を状況別に詳しく解説します。

目次

    1. 【最初に確認】車の台風対策でやってはいけない5つのNG行動

    台風への対処・対策は方法を誤るとかえって車の故障や損壊につながる他、人命が危険に晒される恐れもあります。そこでまずは、台風から車や命を守るうえで避けるべき行動を紹介します。

    • 危険をかえりみずに車で避難・移動する
    • 浸水・水没の危険がある場所に車を置き続ける
    • 台風の暴風雨の中で車中泊をする
    • 浸水・水没した車のエンジンをかける
    • 不適切な方法でボディカバーや養生テープを使う

    NG行動1:危険をかえりみずに車で避難・移動する

    自動車は基本的に雨天時でも走行が可能ですが、台風による激しい暴風雨の中での運転は横転や浸水による立ち往生の恐れがあり非常に危険です。すでに台風が来ている状況での車での移動はなるべく避け、危険だと感じたときはすぐに中断することが大切です

    NG行動2:浸水・水没の危険がある場所に車を置き続ける

    台風により大雨が降ると場所によっては雨水がたまって冠水し、車が浸水・水没してしまうことがあります。車は水に浸かると駆動部や電気系統が不具合を引き起こし、走行や車内からの脱出が困難になるほか、修理にも多大な費用がかかります。

    関連記事
    車が水没・浸水したらどうする?道路が冠水した際の注意点も解説!

    そのため、冠水しやすい場所に車を置いている場合には、台風が来る前に高所や屋内などの安全な場所へと移動させておきましょう。

    NG行動3:台風の暴風雨の中で車中泊をする

    台風が来ている状況下では車での移動だけでなく、車の中に長時間とどまり続けるのも危険です。車は強風による横転のリスクがあるほか、エンジンが停止した状態では空調が使えず、体調を崩しやすいなどの理由から避難場所としては適していません。

    また、車中泊は周囲の状況の変化に気付きにくく、「起きたら冠水していて身動きが取れない」といった事態に陥る恐れがあります。車はあくまでも移動手段と考え、宿泊にあたっては必ず避難所などの建物を利用しましょう。

    NG行動4:浸水・水没した車のエンジンをかける

    車はエンジンやモーターに水が入ると正常に走れなくなり、深刻な故障や事故につながる可能性があります。車が一度完全に浸水・水没してしまったときには、水が引いたとしてもすぐにエンジンをかけることはせず、ロードサービスなどに対応を引き継ぐのが正しい対処方法です。

    NG行動5:不適切な方法でボディカバーや養生テープを使う

    車を覆うボディカバーは台風による飛来物の衝突から車体を守ってくれる便利なアイテムですが、固定が不完全だとカバーが風で揺れてぶつかり、逆にボディを傷つけてしまうことがあります。

    また、養生テープは車体の隙間をふさぐ、外れやすいパーツを補強するなどの使い方であれば有効ですが、ボディなどの表面にただ貼っただけでは十分な保護効果は得られないため注意が必要です。

    2. 【台風接近前】事前にできる!車への被害を抑える対策

    上記のNG行動をふまえ、ここからは台風の被害を最小限に抑える効果的な対策を紹介します。

    • 移動経路・駐車場所の安全確認(ハザードマップの活用)
    • 車本体の保護・固定・整備
    • 車両保険への加入

    移動経路・駐車場所の安全確認(ハザードマップの活用)

    台風から車や命を守るうえで特に重要なのが、普段車で通る場所の安全確認です。道路の中には台風のときに危険性が高まる場所があるため、あらかじめ把握しておくことでリスクを回避できます。

    また、駐車場所に関しても冠水のリスクがないか、もし車の移動が必要な場合はどこに移せばよいかなどを前もって調べておくことが大切です。こうした土地ごとの防災情報は、国や自治体が作成・公開しているハザードマップなどで確認できます。

    【関連リンク】 ハザードマップポータルサイト 身のまわりの災害リスクを調べる車本体の保護・固定・整備

    台風による車やその周囲への被害は、車本体に対する備えによっても防ぐことが可能です。中でもタイヤストッパーやラッシングベルトなどは、強風で車が動いてしまうようなトラブルの防止に効果を発揮してくれることがあります。

    サイドブレーキをしっかりとかけ、タイヤストッパーやラッシングベルトなどを適切に利用することで、強風による車の動きを予防できる場合があります。

    その他、台風時には緊急避難やバッテリーとしての利用など、予期せぬ理由で車を動かす場面が想定されます。車内には防災グッズを常備しつつ、燃料もなるべく多く残し、すぐにエンジンをかけられる状態にしておくことも有効な台風対策といえます。

    車両保険への加入

    「浸水で電気系統が故障した」「飛来物でボディに傷がついた」などの台風によって生じた車への損害は、多くの場合車両保険による補償の対象となります。

    車両保険には一般型とエコノミー型の二種類が存在しますが、契約者の車への台風被害であれば基本的にどちらのタイプでも補償されます。とはいえ、補償の詳しい内容や条件は保険ごとに異なるため、不安な方は今一度ご自身の契約内容を確認してみるとよいでしょう。

    3. 【台風接近中・通過中】運転できる?できない?台風のときの判断基準

    台風の中での運転は基本的には避けた方が無難ですが、場合によっては運転が必要になることもあるでしょう。そうした状況下では、以下のような点を踏まえて判断を行いましょう。

    運転を即刻中止すべき気象条件

    すぐに運転をやめた方がいい条件としては、防災気象情報における警戒レベルが警報(レベル3/赤色)を超えていることが挙げられます。また、注意報(レベル2/黄色)の場合でも、直近で雨量の急激な増加が見られる際は運転を避けることをおすすめします。

    運転できる状況か否か判断が難しい場合は、目的地にたどり着けるかよりも「途中で立ち往生する可能性があるか」を基準に考えるとよいとされています。仮に現時点では雨や風が弱いとしても、今後強まることが予想されるのであれば出発を断念した方がよいでしょう。

    その他、雨量に関しては「道路が冠水して全体像が見えない」「路面を目視できない」といった状況も運転をやめる際の判断基準となります。特に、雨で視界が極端に悪い中での運転は浸水だけでなく交通事故の危険性もあるため、安全な場所で雨が弱まるのを待ちましょう。

    やむをえず運転する場合に避けるべき危険な場所

    台風の中を運転するときには、川や海といった水辺の近くは避けることが推奨されています。こうした場所は浸水の危険性が高いだけでなく、大雨による氾濫や高波に巻き込まれる恐れもあります。

    浸水のリスクに関しては、他の道路や高架の下を通り抜ける「アンダーパス」と呼ばれる道路にも注意が必要です。アンダーパスは水がたまりやすく見た目以上に水位が深い場合があるため、台風の通過中や通過直後はできる限り迂回することが浸水の予防につながります。

    ほかには、崖や山の側を通る道路も土砂崩れ・落石に巻き込まれる恐れがあり危険です。風が強く横転のリスクがある橋の上や、先を見通しにくいトンネルなども通るのを避けた方がよいでしょう。

    走行中に危険を感じたときの退避方法

    状況の変化により「これ以上の運転は危険」と感じたときは、早めに周囲の高台や指定避難所などの安全な場所に退避しましょう。すでに走行が困難だったり、車が浸水してしまったりした場合は、完全に水没する前に車を置いて徒歩で避難します。ただし、徒歩で避難するべきなのか、車内に留まるべきなのかは、周囲の水深や風の強さなどをよく確認し、総合的に判断することが重要です。車外に出るとさらに危険度が高まることもあるので、より安全な方法を選択してください。

    車と徒歩いずれの場合でも、避難するときは無理に遠くに逃げようとするのではなく、可能な限り近場を選択することが大切です。また、一時的に車を停めるときは周囲の状況を確認し、屋根や壁などで飛来物から車を守れる場所に駐車することをおすすめします。

    ちなみに、車はドアの半分を超える高さまで水に浸かってしまうと水圧でドアが開けにくくなり、脱出が困難になってしまいます。そうした場合は窓から外に出るか、車内に水が入って外と同じ水位になるのを待ってからドアを開けてみましょう。

    ドアの開閉にも注意!強風であおられる危険性

    台風の中で車を乗り降りするときは、ドアの開閉にも注意が必要です。車のドアは風にあおられると勢いよく開いて隣の車にぶつかったり、急に閉まって身体が挟まったりする恐れがあります。

    そのため、ドアは両手でゆっくりと扱うか、風が弱まるのを待ってから開閉しましょう。特に小さいお子さんは力が弱くドアの制御が難しいため、大人の方が手伝ってあげるとよいでしょう。

    4. 【台風通過後】走り出す前にチェック!車の異常に気付く・対処するためのポイント

    無事に台風が過ぎ去った後も、まだ気を抜いてはいけません。再び車を動かす前に車体の確認を行い、問題が見つかれば適切に対処しましょう。

    車を動かす前のチェックリスト

    台風に遭遇した車は思わぬダメージを受けていることがあります。まずは以下のチェックリストをもとに、ドライバー自身の目で異常がないか確認しましょう。

    • 車内やマフラーへの水の侵入はないか
    • ボディやサイドミラーに傷はないか
    • ウインドウにヒビは入っていないか
    • ホイールに異物は絡まっていないか
    • 各種ライト・ランプは問題なく点灯するか
    • ウイングやドアバイザーなど、車についていたパーツや設備は外れていないか

    不具合や浸水が疑われる場合はどうする?

    車をチェックした結果、走行に支障をきたす、または事故につながる可能性のある異常が見つかったときは、無理に運転を続けることはせずにロードサービスを呼んで撤去や修理を依頼しましょう。特に浸水が疑われる場合は、さらなる故障につながないようエンジンをかけないことが大切です。

    また、一時的にその場から車を動かす必要がある場合は、周囲の安全に配慮しながら手で車を押して移動させます。そのときは、エンジンはかけずギアはニュートラルに入れ、パーキングブレーキを解除しましょう。電動パーキングブレーキの車の場合は無理に移動させず、ロードサービスなどに相談しましょう。

    塩害を防ぐための洗車のタイミングと注意点

    もし浸水や不具合の疑いがなかったとしても、台風が通過した後はなるべく早めに洗車を行うことが推奨されます。台風の雨風には海水に由来する塩分が含まれており、車に付着した状態で放置すると車体のサビや劣化につながってしまうためです。

    洗車を行う際のコツは、洗剤を使用して強い水流で洗い、終わったら残った水分をしっかりと拭き取ることです。中でも、車のホイールや下回りは塩分が付着しやすいため念入りな洗浄が必要です。

    5. 台風による車の損害は自動車保険で補償される!

    先述のとおり、台風被害に対しては「車両保険への加入」も大きな備えとなります。補償を受けるときは以下のような点に注意して利用しましょう。

    補償対象になる被害・ならない被害

    車両保険を利用できる台風被害は、車内への浸水や飛来物がぶつかって生じた傷、土砂崩れに巻き込まれたことによる車体の損壊など多岐にわたります。

    ただし、車両保険の補償が適用されるのは「契約者の車」に対する被害に限られます。契約者自身のケガや、他者に与えてしまった二次被害は補償の対象になりません。

    たとえば、台風で自分の車が横転してボディについた傷は補償の対象になりますが、横転した自分の車がぶつかった他の車の持ち主への補償は対象外となります。

    その他、補償の対象になる被害・ならない被害については以下の記事で詳しく解説しています。

    関連記事
    台風の被害をカバーする自動車保険の補償はある?ゲリラ豪雨などの自然災害に備えよう

    6. 車の台風対策に関するよくある質問

    最後に、車の台風対策に関して多くの方が気になっている疑問にお答えしていきます。

    Q. 立体駐車場や屋根付き駐車場が近くにない場合はどうすればよい?

    近くに適切な避難場所がなく、やむをえず外に車を停めなくてはならない場合は、なるべく「飛来物のリスクが少ない」場所に駐車することがポイントとなります。

    たとえば、古い建物や工場の近くは飛来物になるものが多く危険です。こうした場所は避け、看板や樹木、電柱などから十分に離れた場所に停めるようにしましょう。

    Q. 電気自動車(EV)の台風対策で特に気をつけることは?

    電気自動車(EV)は緊急時に大容量の非常用電源として役立つといわれています。

    とはいえ、EVに搭載されているのは高電圧バッテリーです。浸水が疑われる場合はむやみに車両やスイッチ類に触れずに、販売店や修理工場、ロードサービスなどに相談しましょう。予期せぬ漏電を誘発するため、素人がバッテリーを取り外すといったことは厳禁です。

    Q. 浸水した際の修理費用はどのくらいかかる?

    車が浸水した際の修理費用は、浸水した時間や部位、水位の高さによって大きく異なります。エンジンや電装系統まで浸水した場合は高額な修理費用が必要となり、新車を購入した方が安く済むケースも多いです。

    7. 監修コメント

    車は通常の雨や雪などであれば問題なく使用できるように、防水・排水対策が施されています。しかし、道路の冠水などによって下方向から水が入り込むと、思わぬトラブルにつながることがあります。
    しかも浸水によるダメージは、外から見ただけでは分からないことも少なくありません。不具合の原因が広範囲に及んでいるために、修理費用が高額になることもあります。
    台風時に冠水や浸水のリスクがある場所に駐車していた場合は、見た目だけで判断せず、まずはロードサービスや修理工場などに相談することをおすすめします。

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    井口 豪
    監修
    井口 豪(いのくち たけし)

    タウン誌編集部や自動車雑誌編集部勤務を経て、2004年にフリーライターに転身。自動車関連、ファッション、スポーツ、ライフスタイル、医療、環境アセスメント、各界インタビューなど、幅広い分野で取材・執筆活動を展開する。20年以上にわたりフリーライターとして活動した経験と人脈を生かし、「行政書士いのくち法務事務所」を運営。許認可申請、入管申請取次、遺言書作成サポートなど法務のほか、記事監修や執筆業も多数手掛ける。自動車業務に熟達した行政書士だけが登録を認められる、ナンバープレートの出張封印が可能な「丁種会員」でもある。

    肩書・資格

    特定行政書士、法務ライター®︎

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