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エンジン警告灯が点灯・点滅したらそのまま走れる?原因や修理代、他の警告灯も解説

更新

2026/03/02

公開

2026/03/02

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車のスピードメーター近くにある、エンジンの形をしたアイコンが「エンジン警告灯」です。エンジン警告灯が点灯した場合、エンジンやトランスミッションに不具合がある可能性があります。そのため、速やかに安全な場所に車を停め、ディーラーや整備工場に連絡することが重要です。当記事では、エンジン警告灯の役割や、点灯する原因、対応法などについて解説します。

目次

    1. エンジン警告灯とは?色の意味や種類について

    エンジン警告灯の概要

    エンジン警告灯とは、エンジンやトランスミッションシステムなどに異常が発生していることを知らせるランプです。エンジンの形をしたアイコンで表示され、スピードメーターの近くにあります。
    正常な場合、エンジンスイッチをつけるとエンジン警告灯は黄色(もしくはオレンジ色)で点灯し、エンジンがかかり終わると消灯します。しかし、何らかの異常がある場合は、エンジンをつけた後や走行中も点灯・点滅を続けます。

    その他の警告灯の種類や意味

    メーター内には、エンジン警告灯以外にもオイル警告灯やバッテリー警告灯など、様々な表示があります。これらの表示灯は国際規格(ISO)などにより「赤」「黄(橙)」「緑」「青」の四種類の色が用いられており、色によって緊急度や意味が異なります。緊急度が最も高いのが「赤」、次いで「黄(橙)」とされています。
    それぞれの表示灯の意味と、赤色と黄色の代表的な警告灯について紹介します。

    • 赤色の警告灯=危険:重大な異常が発生しており、直ちに車を停止させる
    • 黄色の警告灯=注意:何らかの異常が発生しており、早急な点検が必要
    • 緑色の表示灯=装置が作動中:装置が作動していることを示す
    名称 トラブルの原因
    黄色の警告灯 エンジン警告灯 エンジンやトランスミッションシステムなどの異常
    電子制御ブレーキ警告灯 電子制御ブレーキシステムの異常
    油量警告灯 エンジンオイル量の不足
    ABS&ブレーキアシスト警告灯 ABSやブレーキアシストシステムの異常
    赤色の警告灯 水温警告灯 オーバーヒートの恐れ
    ブレーキ警告灯 パーキングブレーキが非解除、ブレーキフルードが低下
    油圧警告灯 エンジンオイルの油圧異常
    バッテリー警告灯 発電機の故障、ベルト切れなど

    2. エンジン警告灯が点灯・点滅した時の対処法

    対処法

    エンジン警告灯は黄色のため、基本的にその場で緊急停止する必要はありませんが、速やかに点検を行うことが大事です。
    エンジン警告灯が点灯した場合は、慌てずに安全な場所を探して、そこに車を停めましょう。車を停止させたら、車に異音や異臭がないかなどを確認します。そして、ディーラーや整備工場に連絡をし、早めに点検を受けましょう。
    なお、エンジン警告灯の点滅は、点灯よりも緊急度が高い状況にあります。できる限り早く安全な場所に停車し、走行を控えてください。

    エンジン警告灯が消えた場合は?

    エンジン警告灯が一度点灯したものの、その後すぐに消えた場合でも、念のため車の点検を行うことをおすすめします。エンジン警告灯は、センサーの一時的な誤作動によって点灯することもありますが、エンジンやトランスミッションなどに何らかの異常が発生している可能性も否定できません。
    異常の原因がエンジンなのか、トランスミッションなのか、または別のシステムなのかを判断することは、一般のドライバーには困難です。そのため、ディーラーや整備工場にて、診断機(テスター)を使用した専門的なチェックが必要となります。
    なお、エンジン警告灯が一度消えたとしても、エラーの履歴は車両のエレクトロニック・コントロール・ユニット(ECU)に記録されています。異常を放置せず、必ず専門業者に確認してもらいましょう。

    3. エンジン警告灯が点灯する原因とは?

    センサー類の不具合

    エンジン警告灯が点灯する代表的な原因が、排気ガス中の酸素濃度を測るO2センサーの異常です。O2センサーが故障すると、排気ガス中の酸素濃度が測定できず、燃費が悪くなったり、アイドリングが不安定になったり、すすが増えたりといった不具合が発生します。
    このほかにも、以下のようなセンサーに不具合が起きている可能性が考えられます。

    • 空気吸入量を計測するエアフローセンサー
    • バッテリーの状態や交換時期を知らせるバッテリーセンサー
    • アクセルの操作量を計測するアクセル開度センサー(アクセルポジションセンサー)

    イグニッションコイルの不具合

    イグニッションコイルとは、スパークプラグに高電圧を送る変圧器です。イグニッションコイルが故障すると、エンジンを正常に動かせなくなり、加速しにくくなったり、ブルブルとした振動が起きたりといった症状が現れることがあります。

    コントロールユニット(ECU)の不具合

    各エレクトロニックコントロールユニット(ECU)は、エンジンやエアバッグなど、様々な電子機器を制御する役割を担っています。このコントロールユニット(ECU)に不具合が起きると、エンジン警告灯が点灯することがあります。

    配線の不具合

    各センサーやコントロールユニット(ECU)、アクチュエーター(作動部品)は、配線でつながっています。これらの配線が断線していたり、接触不良が発生していると、電気信号が正常に伝わらず、エンジン警告灯が点灯する原因となります。

    ガソリンタンクキャップの劣化や緩み

    ガソリンタンクキャップが劣化している場合や、しっかり締められていない状態では、燃料タンク内の圧力を正常に保つことができません。すると、この内圧異常を察知して、エンジン警告灯が点灯することがあります。キャップが劣化している場合は交換が必要ですが、単に緩んでいるだけであれば、しっかり締め直すことで解消するケースもあります。

    4. エンジン警告灯の点灯・点滅を無視した時のリスク

    燃費の悪化

    エンジン警告灯は赤色ではないため、「そのまま無視して走行を続けても問題ないだろう」と考えてしまう方もいるかもしれません。しかし、エンジン警告灯の点灯がO2センサーの異常を知らせている場合、排気ガス中の酸素濃度を正しく計測できず、燃費が悪化するリスクがあります。

    エンジンの損傷

    エンジン警告灯の点灯は、エンジンの不具合を知らせている可能性もあります。警告を無視して走行を続けると、不具合が悪化し、エンジン内部に深刻な損傷を与えることがあります。最悪の場合、走行不能になるだけでなく、高額な修理費用が必要になることも考えられます。

    車検に通らない

    平成29年の制度改正により、特定の警告灯が点灯している車両は車検を受けられなくなりました。この「特定の警告灯」には、エンジン警告灯も含まれています。そのため、エンジン警告灯が点灯している状態では、基本的に車検に通りません。

    5. 修理はどこに頼む?ディーラーと整備工場のメリット・デメリット

    車の修理の主な依頼先は、ディーラーや整備工場などがあります。それぞれのメリットとデメリットは以下のとおりです

    メリット デメリット
    ディーラー
    • 自社の車に詳しく、専門性が高い
    • 保証期間内であれば、無償で点検・修理が可能
    • (保証期間外の場合)整備工場に比べると、費用は高め
    • 修理内容によっては提携工場への外注となり、その場合は日数がかかることがある
    整備工場
    • 幅広い車種の修理・点検に対応可能
    • パーツを代替品などで対応してくれるため、修理費用が比較的安め
    • 部品の在庫がない場合、取り寄せに日数がかかることがある

    ディーラーは、そのメーカーの車に精通しており、サービスもきめ細やかに行ってくれる傾向にあります。また、保証期間内であれば、点検や修理を無償で受けられる場合もあります。そのため、保証期間内で、なおかつ丁寧な点検や整備を希望する場合は、ディーラーに依頼すると良いでしょう。
    一方で、保証期間が終了している場合は、点検や修理費用が高額になる傾向があります。そのため、保証期間が過ぎており、できるだけ費用を抑えたい場合は、かかりつけの整備工場に依頼するのがおすすめです。

    6. 修理費用の目安

    エンジン警告灯が点灯し、車に何らかの不具合が見つかった場合、修理代はどれくらいかかるのでしょうか。たとえば、O2センサーやエアフローセンサーなどの交換を行う場合、その修理費用は1万〜8万円程度です。イグニッションコイルの修理費用は、1気筒あたり1万〜2万円程度、触媒コンバーターの修理費用は、5万〜15万円程度かかることがあります。
    エンジン内部に関わる修理は、費用が高額になる傾向があります。部品交換の場合は10万円以上、エンジン自体を交換する場合は、30万円以上の費用が必要になるケースもあります。
    なお、こちらの費用はあくまで目安です。修理費用は、依頼先や車種などによって異なるため、業者に確認するようにしてください。

    7. エンジン警告灯を点灯させないための予防策

    定期的なメンテナンス

    エンジン警告灯の点灯を防ぐには、日頃からきちんとメンテナンスを行うことが大切です。法律で義務づけられている法定点検や車検はもちろん、定期的にエンジンオイルやエアフィルターなど、エンジンまわりのメンテナンスを欠かさないようにしましょう。
    メンテナンスの目安はメーカーや車種によって異なりますが、例えば、エンジンオイルの交換は走行距離5,000〜10,000km(または1年に1回)、エアフィルターの交換および清掃は走行距離50,000km(清掃可能な乾式フィルターの場合は1年に1回)が目安とされています。しかし、悪路や低速走行などが多いシビアコンディションの場合は、これより短い期間で交換・清掃が必要です。

    正しい燃料の使用

    粗悪な燃料を使用すると、フィルターや排気装置が詰まってしまい、それが原因でエンジン警告灯が点灯することがあります。価格の安さだけで判断せず、信頼できるガソリンスタンドで給油するようにしましょう。

    8. 監修者コメント

    昨年のGW連休前、私自身もエンジン警告灯の点灯を経験しました。走行中に特別な異音や振動はなく、まったく異変を感じていなかったものの、点検を受けたところ可変バルブタイミング機構の劣化が原因と判明しました。
    エンジン警告灯の点灯は、ドライバーが目や感覚では気づきにくい、内部の異常を早期に知らせてくれる重要なサインです。点灯に気づいた段階で点検を受け、部品交換を行ったため、安心して車に乗り続けることができています。警告灯が点灯した際は軽視せず、早めの点検を心がけることが大切だと、今も運転をする度に実感しています。

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    井口 豪
    監修
    井口 豪(いのくち たけし)

    特定行政書士、法務ライター®︎。タウン誌編集部や自動車雑誌編集部勤務を経て、2004年にフリーライターに転身。自動車関連、ファッション、スポーツ、ライフスタイル、医療、環境アセスメント、各界インタビューなど、幅広い分野で取材・執筆活動を展開する。20年以上にわたりフリーライターとして活動した経験と人脈を生かし、「行政書士いのくち法務事務所」を運営。許認可申請、入管申請取次、遺言書作成サポートなど法務のほか、記事監修や執筆業も多数手掛ける。自動車業務に熟達した行政書士だけが登録を認められる、ナンバープレートの出張封印が可能な「丁種会員」でもある。

    HP https://inokuchi.pro/

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