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免許証を紛失した(なくした・落とした)場合はどうしたらいい?再発行の仕方や悪用防止策について

更新

2023/02/08

公開

2023/02/08

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運転免許証を紛失し、不携帯のまま車を運転すると違反行為となります。また、悪用されるリスクもあります。そのため紛失に気付いたら、すぐに適切な対処を行う必要があります。

当記事では、免許証を紛失(なくした・落とした)場合にするべき手続きや、免許証の再発行(再交付)方法について解説。また、更新期間に紛失した場合や、再発行(再交付)後に免許証が見つかった場合の対処法についてもご紹介します。

目次

    1.免許証を紛失した場合に考えられるリスクとは?

    運転時に免許証を携帯していない場合、反則金が科せられる

    道路交通法では、「車の運転をする時には運転免許証を携帯していなければならない」「警察官から運転免許証の提示を求められた時には、提示しなければならない」としています。免許証を紛失したまま車を運転することは「免許証不携帯」に該当し、違反点数はつかないものの反則金3,000円が科せられます。たとえ紛失しているのに気づかなかったとしても、免許証がないまま運転すると違反となるので注意しましょう。

    悪用される恐れがある

    免許証は、身分証明書としても使用されるものです。そのため紛失して第三者に悪用されると、銀行口座を勝手に開設されたりクレジットカードを発行されたりと、様々なトラブルが起きる可能性があります。以下に、主な悪用例を紹介しましょう。

    • 銀行口座の開設
    • クレジットカードの発行
    • 携帯電話の契約
    • 金銭の借り入れ

    こうした犯罪に巻き込まれる可能性がありますから、免許証を紛失した時には警察署や信用情報機関への手続きを迅速に行うようにしてください。

    2.免許証を紛失した場合にするべきことは?

    すぐに警察に遺失物届を提出する

    免許証を紛失した場合は、最寄りの警察署や交番に行き、「遺失届」を提出しましょう。遺失届を出す際には、落とした日時・場所や落とした物の特徴(色や形など)も聞かれますので、あらかじめ情報を整理しておくとよいです。なお、最近ではオンラインで遺失届を申請できる地域もあります。遺失届を提出しておくと、もし紛失物が見つかった場合に警察から連絡が届きます。

    また、警察庁は全国の遺失物をウェブサイトで公表していますので、こちらで紛失物が届いていないかの確認も行うとよいでしょう。

    都道府県警察における遺失物の公表ページ(警察庁)

    遺失届は、遺失した事実を証明するものではありませんが、万一悪用された場合に不正利用であると主張できます。そのため免許証をなくした場合には、すみやかに申請を行うようにしてください。

    信用情報機関に連絡する

    次に、信用情報機関への申告を行います。信用情報機関とは、クレジットカードやローンの取引に関する個人の信用情報を管理する機関のこと。クレジットカード会社やローン会社からの照会に応じて、それらの信用情報を提供しています。つまり、信用情報機関に紛失の旨を申告しておくことで、第三者による悪用を防ぐことができるのです。

    信用情報機関は、以下の3つがあります。郵送のほか、ウェブで手続きできる場合もあるので、各機関のページを確認し、適宜申告をするようにしてください。

    一般社団法人全国銀行協会:「本人申告の手続き」指定信用情報機関「CIC」:「本人申告とは」日本信用情報機構「JICC」:「不正利用防止の届け出」

    免許証を再発行する

    警察への遺失届の提出、信用情報機関への申告が終わったら、免許証の再発行(再交付)を行いましょう。悪用リスクを減らす対応は完了しているものの、リスクはゼロではありません。また、免許証を紛失したまま車を運転すると、違反行為となり、反則金が科されます。そのため、免許証が発見されるのを待つのではなく、すみやかに再発行(再交付)手続きを行うことをおすすめします。

    具体的な再発行(再交付)方法については、次項にて解説します。

    3.免許証の再発行(再交付)方法とは?

    免許証の再発行(再交付)は、運転免許試験場または警察署にて行うことができます。再発行(再交付)の流れは、申請書作成→受付→暗証番号設定→写真撮影→免許証交付です。

    次に、再発行(再交付)ができる場所や必要な持ち物等について紹介します。

    再発行(再交付)ができる場所

    免許証の再発行(再交付)は、住民票のある運転免許試験場、警察署、運転免許センター、交通安全協会で行うことができます。ただし、都道府県によって再発行(再交付)ができる場所が限定されている場合もあるので、事前に確認しておくようにしましょう。

    以下に主要都市の免許証が再発行(再交付)できる場所を紹介します。

    都道府県 会場 営業時間
    東京都 府中運転免許試験場
    鮫洲運転免許試験場
    江東運転免許試験場
    8:30~16:00
    神奈川県 運転免許センター 8:30~11:00
    13:00~15:30
    愛知県 運転免許試験場
    東三河運転免許センター
    8:45~12:00
    12:45~15:00
    23警察署・5幹部交番 9:00~11:00
    12:00〜16:00
    大阪府 府内の各警察署(大阪水上警察署及び関西空港警察署を除く) 9:00〜17:00
    門真運転免許試験場
    光明池運転免許試験場
    8:45~12:00
    12:45~14:30

    再発行(再交付)手続きができる日時は基本的に平日のみです。土日や祝日、年末年始は休日となります。手続き可能な時間は会場によって異なりますので、事前にウェブサイトなどで確認しておくようにしてください。

    必要書類等

    再発行(再交付)には、申請用写真や身分証明証など様々な書類が必要です。当日スムーズに手続きを進めるためにも、必ず事前に確認し、用意しておくようにしましょう。

    • 運転免許証再交付申請書

      申請用紙は窓口に設置

    • 運転免許証紛失・盗難てん末書

      用紙は窓口に設置

    • 申請用写真1枚

      縦3.0cm×横2.4cm、申請前6ヵ月以内に撮影、無帽(宗教上、医療上の理由がある場合を除く)・正面・上三分身・無背景のもの。

      ※会場に設置されているスピード写真機で撮影できる場合もあり(有料)。

    • 身分を証明できる書類等

      パスポート、健康保険証、マイナンバーカード(通知カードは不可)、住民基本台帳カード、社員証や学生証、年金手帳、6ヵ月以内に発行された住民票の写し(コピー不可)など。

    • 暗証番号(IC免許証交付のための、4ケタの暗証番号を2組)
    • 手数料 2,250円

    必要な持ち物、身分証明書類の規定、手数料などは、会場によって異なる場合があります。事前に必ずウェブサイトや電話で確認するようにしてください。

    免許証に使用する写真は、上記の申請用写真とは別に当日会場にて撮影します。もし持ち込みをしたい場合には、あらかじめご自身で用意して持参するようにしてください。

    再発行(再交付)にかかる時間

    混雑状況にもよりますが、再発行(再交付)手続きは、30分〜1時間で完了します。手続き終了後、運転免許試験場や運転免許センターであれば、その日に新しい免許証を受け取ることができます。しかし、警察署の場合は、発行(交付)に2週間程度かかります。早めに免許証が欲しい時には、運転免許試験場や運転免許センターで手続きを行うとよいでしょう。

    4.こんな時はどうする?免許証紛失に関するQ&A

    Q.更新期間に紛失した場合は、更新と再発行(再交付)を別々に行わなければいけないの?
    A.再発行(再交付)と更新は同時に手続きができます。

    更新手続きにはこれまで使用していた免許証が必要です。再発行(再交付)と更新は同時に行うことができますので、同日に済ませてしまうとよいでしょう。その際は、上記で紹介した「必要書類等」のほかに、「更新連絡書(はがき)」「更新手数料・講習手数料(区分により異なる)」「運転免許証更新申請書及び質問票(用紙は窓口に設置)」なども必要になります。ただし、場所によって異なる場合がありますので、事前に確認しておくようにしてください。

    Q.再発行(再交付)した後に免許証が見つかった場合はどうしたらいいの?
    A.古い免許証は、運転免許試験場か警察署に返納しましょう。

    場合によっては、免許証を再発行(再交付)した後に、紛失した免許証が見つかることもあるでしょう。その際は、運転免許試験場もしくは警察署に古い免許証を返納するようにしてください。なお、免許証には交付日が記載されていますし、新しい免許証と古い免許証を間違うことはないかと思いますが、判断に迷った際には、免許証番号の末尾を確認するのも手です。末尾の番号は紛失回数を表しているので、末尾の数字が少ない方が古い免許証ということになります。

    Q.平日は忙しくて手続きに行けない...。代理人で再発行(再交付)はできる?
    A.免許証の再発行(再交付)は、代理人をたてて行うことはできません。

    必ず本人が運転免許試験場や運転免許センターに出向き、手続きを行うようにしてください。

    5.監修コメント

    最近の免許証にはICチップが内蔵されています。このICチップの読み取りには、4桁の暗証番号が必要になります。交付時に設定する暗証番号は2種類。次回の交付時まで、変更はできません。

    暗証番号の入力は3回連続で間違えるとロックがかかり、読み取りができなくなります。ロックの解除は、警察署や運転免許センターなどに免許証を持ち込まなければできません。

    免許証の交付時には、暗証番号の印字された登録カードが発行されます。実際はあまり使う場面のないICチップによる免許証の読み取りですが、登録カードは免許証とは別の場所に、大切に保管しておきましょう。

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    井口 豪
    監修
    井口 豪(いのくち たけし)

    特定行政書士、法務ライター。タウン誌編集部や自動車雑誌編集部勤務を経て、2004年にフリーライターに転身。自動車関連、ファッション、スポーツ、ライフスタイル、医療、環境アセスメント、各界インタビューなど、幅広い分野で取材・執筆活動を展開する。約20年にわたりフリーライターとして活動した経験と人脈を生かし、「行政書士いのくち法務事務所」を運営。自動車関連手続き、許認可申請、入管申請取次、補助金申請代行、遺言作成のサポート、相続手続きなど法務のほか、執筆業も手掛ける。

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