自動車保険

自動車保険料の30代の相場はどのくらい?保険料の決まり方や抑え方などを解説

更新

2024/10/01

公開

2023/11/22

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自動車保険(任意保険)は、車を運転する人の万一の事故による損害や賠償責任などを補償してくれる保険です。日頃の安心を支えてくれるものの、やはり車を所有する限り払い続ける自動車保険料はできるだけ抑えたいところでしょう。

そこで保険料が適切かどうかを確認するために把握しておきたいのが、ご自身の年代の保険料の相場です。

本記事では、30代の自動車保険の保険料相場に焦点をしぼって解説します。30代の保険料の決まり方や他の年代との違い、保険料を抑えるポイントなどをわかりやすく解説します。

目次

    1.30代の自動車保険料の相場

    保険料の相場といっても、実際には保険会社や商品、選んだ補償内容や特約などによって異なります。ただし、20代以下の若年層に比べると、多くの自動車保険では30代の保険料が安くなるのが一般的です。

    例えば、事故歴の有無が反映されるノンフリート等級制度も、安全運転を続けられた30代の方の保険料を抑えている要素の1つです。

    初めて保険契約する場合、自動車保険の等級は6等級からスタートし、事故を起こして保険金の支払いを受けると1事故につき3等級下がり(※1)、1年間無事故であれば1等級上がります。保険料は等級が大きくなるほど抑えられます(※2)。

    ※1盗難や台風、洪水、高潮などで車両保険の保険金を受け取った場合などは1事故につき「1等級ダウン」、自身のケガで人身傷害保険の保険金のみを受け取った場合などは「等級ダウンなし(ノーカウント)」となるのが一般的です(取り扱いは保険会社によって異なる場合があります)。

    ※2事故を起こした人(事故有契約者)は、事故を起こしていない人よりも3年間低い割引率が適用され、同じ等級でも保険料は割高になります。

    等級制度についての詳細はこちらの記事もご覧ください。

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    知っておきたい!自動車保険の「等級」について

    それでは、等級による保険料の違いを具体的に見てみましょう。SOMPOダイレクトの「おとなの自動車保険」での30代の保険料をシミュレーションします。

    等級 車種・型式 車両保険なし 車両保険あり
    6S等級 ホンダ N-BOX
    型式:JF4
    36,730円 85,740円
    ニッサン セレナ
    型式:HFC27
    41,330円 127,370円
    12等級 ホンダ N-BOX
    型式:JF4
    23,640円 50,920円
    ニッサン セレナ
    型式:HFC27
    27,220円 77,090円
    15等級 ホンダ N-BOX
    型式:JF4
    22,340円 47,890円
    ニッサン セレナ
    型式:HFC27
    25,680円 72,390円
    20等級 ホンダ N-BOX
    型式:JF4
    16,700円 34,850円
    ニッサン セレナ
    型式:HFC27
    18,960円 52,130円

    条件
    ・保険始期日:2024年10月1日
    ・記名被保険者の運転免許証の色:ブルー・グリーン
    ・主な使用地:東京都
    ・年間走行距離:5,000km超~10,000km以下(6S等級の場合は新規走行距離区分として設定)
    ・初度登録年月:2022年1月
    ・使用目的:日常・レジャー
    ・主に使用される方の年齢:35歳
    ・車を運転される方:本人・配偶者・別居未婚の子限定
    ・対人賠償:無制限、対物賠償:無制限、人身傷害(車内・車外ともに補償):5,000万円
    ・車両保険(フルカバータイプ、車両免責金額:0-10万円)
    ・車両保険金額:N-BOX 170万円・セレナ330万円
    ・事故有係数適用期間:0年
    ・対物全損時修理差額費用特約、ロードアシスタンス特約:あり

    13,000円のネット割(新規・一括払の場合)、早割30、新車割引を適用済みの保険料です。

    シミュレーションの結果から、初めて自動車保険を契約する6S等級から等級が進むにつれて保険料は下がり、この条件の場合では20等級では保険料は6S等級の半額以下に下がっていることがわかります。

    2.自動車保険料はどうやって決まる?

    自動車保険は、ご自身や同乗者の命、車の損害、交通事故時の人や物への賠償など万が一に備えるものであり、安さにこだわりすぎると必要な補償を受けられなくなるリスクがあります。

    そこで、保険料がどのように決まるかを理解し、ご自身にとって適切な保険料を考えてみましょう。

    保険料は、運転する方や車によって異なるリスクを考慮して決定されます。保険料の決定に影響する要素には、主に次のようなものがあります。

    ここでいう「リスク」とは、交通事故が発生する頻度や損害の程度の差異を意味しています。損害保険料率算出機構の算出する自動車保険参考純率は、リスクの差異によって区分されており、それらを基に保険会社各社が自社の保険料率を決定しています。

    要素 内容
    使用目的
    • 「日常・レジャー」「通勤・通学」「業務」など車の使用目的で保険料に違いがあります(「業務」>「通勤・通学」>「日常・レジャー」の順で事故にあうリスクは高いものとみなされ、保険料は高くなります)。
    用途車種・型式
    • 型式別料率クラスという、車の型式ごとの事故実績などから算出したクラスによって保険料が変わります。型式別料率クラスには、「対人賠償」「対物賠償」「傷害(人身傷害・搭乗者傷害)」「車両保険」の4つの項目があり、自家用普通乗用車・自家用小型乗用車は1~17の17段階、自家用軽四輪乗用車は1~3の3段階に分けられます。料率クラスが高いほど保険料は高くなります。一般的に、事故、盗難等で高額な損害が想定される車は料率クラスが高くなる傾向があります。
    年間走行距離
    • 年間走行距離が多いほど事故にあうリスクは高いものと想定され、保険料も高くなる傾向があります。
    運転者の年齢条件
    • 年齢区分は保険商品により異なりますが、全年齢(18歳以上)、21歳以上、26歳以上、30歳以上、35歳以上などで設定される商品が多いです。
    • 「おとなの自動車保険」では、年代ごとではなく1歳刻みで保険料を決定しています。主に使用される方の年齢で事故率が高いとされる10代~20代前半と60代以上で保険料が高くなります。
    運転者の範囲
    ※1
    • 一般的に「限定なし」「本人限定」「本人・配偶者限定」「家族限定」などと区分されます。
    • 補償の対象となる車を運転する人の範囲を広げるほど、保険料は高くなります。例えば運転者の範囲を主な運転者(記名被保険者本人)に限定すると保険料が抑えられます。
    等級制度
    (事故の有無)
    ※1
    • 等級制度とは過去の事故件数などに応じて1~20等級(一部の共済では22等級)に保険料率を区分するもので、等級が上がるほど割引率が高くなります。
    • 自動車保険の新規契約者は通常6等級から始まります。無事故で保険を使わずに満期を迎えた際、保険期間が1年の場合は更新時の等級が1つ上がりますが、事故1件につき原則として3等級(事故の種類によっては1等級)下がる仕組みです。
    • 事故のあった契約者は、無事故契約者との保険料負担を公平にする観点から、3年間(事故の種類によっては1年間)低い割引率(事故有係数)が適用されます。
    補償内容、保険金額および自己負担額
    • 保険会社の商品ごとに設けられた補償範囲、契約者が決定する補償ごとの保険金額、保険金が支払われるときの自己負担額によって保険料が変わります。
    免許証の色
    • 車を主に運転する方が優良運転者であるゴールド免許保持者の場合、保険料が割引されることがあります。

    ※1ノンフリート契約のみ

    上記のとおり、保険料の決定にはこれだけたくさんの要素が影響しています。ここからは「年齢条件」と「等級」が保険料に与える影響について、詳しくみていきましょう。

    年齢条件は自動車保険料に反映されやすい

    自動車事故などのリスクは、さまざまなデータや実績から年代別に差があることが裏付けられています。

    損害保険料率算出機構が公表するデータによると、若年層を除いた運転者の年齢区分である「26歳以上補償」に含まれる被保険者全体の事故リスクを100とした場合、各年代のリスク較差は以下のようになっています。

    年代 20代(26歳~29歳) 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70歳以上
    被保険者全体の事故リスク 113 95 96 93 97 126

    損害保険料率算出機構「自動車保険の概況(2021年度)」(図46 保険実績におけるリスク較差より)

    20代と70歳以上の事故リスクが高くなっている一方、30代をはじめとしたほかの世代は相対的に事故リスクが低いことがわかります。

    こうした年代別の事故リスクを考慮し、各保険会社は運転者の年齢に応じた保険料区分を設けているため、自動車事故のリスクが低いとされる30代の方は20代や70歳以上の方に比べると保険料が安く設定されています。

    多くの自動車保険では年代ごとの事故リスクを保険料に反映しています。しかし、「おとなの自動車保険」のように、年代ごとではなく1歳刻みで保険料が決まる仕組みを採用する保険もあります。無事故かつ同じ条件で更新した際、1歳刻みであれば年代が変わっても保険料が急に高くなる心配はないでしょう。

    同じ等級でも自動車保険料が変わる可能性もある

    等級制度は先にも述べたように、保険料率を1~20等級に区分し、契約者の事故の有無を保険料に反映する仕組みです。

    初めて自動車保険を契約する場合は、原則6等級(6S等級)からスタートです。そこから1年間事故がなければ1等級アップの7等級になり、割引率が高くなります。1年以内に事故を1件起こして保険金の支払いを受けた場合、1等級ダウンの事故に該当しなければ、翌年度は3等級ダウンの3等級となります。等級が下がるほど割引率も減少していくため、4等級以下になると割り引きではなく保険料が割り増しになります。

    さらに7等級から20等級では、事故の有無によって「無事故」と「事故有」に区分され、事故が1件あると事故の種類によって1年間または3年間「事故有」区分が適用されます。

    これは、事故を起こした方と起こしていない方ではリスクが異なると考えられているため、同じ等級でも、事故有契約者は無事故契約者よりも割引率が低くなります。

    3.30代の自動車保険料を抑える方法

    すでに自動車保険を契約中の方も多い30代でも、今から保険料を下げられる可能性があります。それでは、30代で保険料を効果的に抑える方法を紹介しましょう。

    運転者の範囲を限定する

    運転者の範囲、つまり契約自動車を運転する方の範囲を設定できる自動車保険であれば、範囲を限定するほど保険料を抑えられます。

    「おとなの自動車保険」でも使用目的に応じて、補償対象の車を主に運転する人(記名被保険者)を中心に、被保険者との続柄により下記の4つから運転者の範囲を選べます。

    使用目的が日常・レジャー、通勤・通学の場合

    1. 運転者限定特約(本人補償型)
    2. 運転者限定特約(本人・配偶者・別居の未婚の子補償型)
    3. 運転者限定特約(同居の子以外補償型)
    4. 運転者限定なし特約(同居の子年齢条件設定型)

    使用目的が業務使用の場合

    1. 運転者限定特約(本人補償型)
    2. 運転者限定特約(本人・配偶者・別居の未婚の子補償型)
    3. 運転者限定特約(同居の子以外補償型)
    4. 運転者限定なし特約(同居の子年齢条件設定型)

    保険始期日が2022年12月31日以前の契約について、車の使用目的が「業務使用」の場合は、年齢を問わず補償となり、上記のような運転者の範囲の制限はありません。

    例えば、夫婦だけが車を運転するなら「本人・配偶者・別居の未婚の子補償型」にすれば、運転者を限定しない契約に比べると保険料を抑えられます。

    運転者の範囲は各保険会社によって異なるため、事前に確認しましょう。

    補償内容を見直す

    補償内容を見直して、保険料を抑える方法もあります。

    例えば、車が受けた損害を補償する車両保険は、免責金額を高く設定するほど保険料が安くなります。この免責金額とは、損害額(修理代など)のうち契約者が自己負担する金額のことです。ただし、免責金額を高く設定しすぎると、万が一の事故で車が受けた損害の自己負担額が増えるため注意しましょう。

    車両保険の保険金額は、契約時の車の時価を基準に設定されます。保険期間が長くなると、車の評価額と設定した保険金額にズレが生じているかもしれません。車両保険を契約している場合は、保険金額とともに車両保険の内容も見直し、現状に見合った内容にすると保険料を抑えられる可能性があります。

    ほかにも、ライフステージや家族構成の変化から不要になった特約や、傷害保険や火災保険で重複している特約などがあれば解約や見直しも検討しましょう。

    割引制度を活用する

    自動車保険には、保険会社ごとにさまざまな割引制度が用意されています。こうした割引制度を上手く活用すれば、保険料を節約できる場合もあります。

    例えば「おとなの自動車保険」には、「ネット割」や「早割」、「自動ブレーキ(ASV)割引」、「電気・ハイブリッド車割引」、「ゴールド免許割引」、「2台目割引」などがあります。ご自身の契約状況や、所有している車の種類などで該当する割引制度があるかどうか、各保険会社に確認してみましょう。

    ダイレクト型(通販型)の自動車保険に加入する

    自動車保険の加入方法には、「ダイレクト型(通販型)」と「代理店型」の2つの選択肢があります。

    ダイレクト型(通販型)は、インターネット申込みによる人件費のコストカットなどにより、代理店型に比べると保険料が抑えられています。申込み時に人と対面しないものの、保険会社の窓口としての事故対応は代理店型と変わりありません。

    一方の代理店型は対面営業のため、直接相談できる安心感があります。しかし、前述の通りダイレクト型(通販型)よりも保険料が割高な傾向があります。

    それぞれに特徴がありますが、保険料を抑えたい場合はダイレクト型(通販型)の自動車保険を検討してみるのも良いでしょう。

    契約内容により保険料は異なるため一概にはいえませんが、実情にあった補償内容と保険金額、そしてダイレクト型(通販型)の自動車保険を選択すれば、保険料の負担を軽減できる可能性があるでしょう。

    4.30代におすすめの自動車保険の選び方

    自動車保険を選ぶときには、補償内容や保険金額、割引制度など、いくつもの検討材料が出てきて戸惑う方もいるかもしれません。そこで、30代の方が自動車保険を選ぶときのポイントを解説します。

    事故率の低い年代の保険料が抑えられているか

    先述のとおり、30代は20代以下や70代以上の年代よりも事故リスクが低いため、ほかの年代に比べて保険料が抑えられていることがあります。このように、事故率の低い年代の保険料が安く設定されている自動車保険を選ぶと、効率良く保険料を抑えられます。

    例えば「おとなの自動車保険」では、年齢ごとに異なる事故率を保険料に反映しており、30代の保険料も抑えられています。1歳刻みの保険料体系なので、納得の保険料を実感できるでしょう。

    必要な補償を見極められているか

    30代になると、結婚や出産、マイホーム購入など、20代よりも出費がかさむ傾向があります。保険料はなるべく抑えながら、もしもの事故のときにご自身や家族、事故の相手方が経済的に困ることのないよう補償を手厚くしたいと考える方は多いはずです。

    このような方には補償の必要性に応じて、手厚くすべきところは手厚く、削れるところは削れる、柔軟な設計が可能な自動車保険が望ましいでしょう。例えば「おとなの自動車保険」であれば、保険料の内訳を見ながら補償内容を細かく選択できます。

    5.自動車保険は30代の相場に合った自動車保険料に見直しましょう

    30代の自動車保険料の相場は、10代や20代よりも低めです。なるべく保険料を抑えるには、年齢が保険料に反映されやすい自動車保険を選ぶと良いでしょう。

    「おとなの自動車保険」は、年代ごとの事故率に着目し、1歳刻みの保険料体系となっています。補償内容や免責金額、保険金額なども細かく設定できるため、30代が納得できる保険料を実現しやすいでしょう。

    公式サイトには、30代の方に契約が多い車種(N-BOX、セレナ、タント)の保険料相場を5秒で調べられるページもあるので、一度お試しください。

    30代の保険料相場

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      分割払の場合、ネット割は新規は年間12,960円となります。そのため、最大割引額(ネット割+早割50日適用)は、新規は年間13,560円となります。
    • 山間部や島しょ部、高速道路などかけつけサービスを提供できない場所や、一部サービス内容が限定的となる場合があります。また、交通事情、気象条件等によりサービスの提供ができない場合があります。
    竹国 弘城
    監修
    竹国 弘城(たけくに ひろき)

    証券会社、生損保代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、自分のお金の問題について自ら考え、行動できるようになってもらうためのサポートを行う。
    【保有資格】1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP

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