事故を起こして自動車保険を使うと「等級はどれくらい下がるのか」「保険料はいくら上がるのか」と不安になりますよね。
自動車保険の等級制度は仕組みが複雑なため「よく分からないまま更新時期を迎えてしまった」という方も少なくありません。
この記事では、自動車保険の等級制度を分かりやすく解説。等級ごとの割引率・割増率を一覧表で確認できる早見表とあわせて、等級が下がる事故の種類や、等級を引き継げるケース、保険を使うか迷ったときの考え方までまとめてお伝えします。
- 目次
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1. 自動車保険の等級制度とは
一般的な自動車保険契約(自身の契約台数が9台以下のノンフリート契約)は、契約者の事故歴に応じて1等級から20等級(一部の共済では22等級)までにランク分けされており、「等級」に応じて保険料の割増引率が変わります。これをノンフリート等級といいます。
自動車保険に初めて加入する場合、原則として6等級からスタート。無事故で満期を迎えた場合は翌年に等級が1つ上がり(=割引率が高くなり)、逆に事故で保険を使用した場合は事故内容に応じて等級が下がります(=割引率が下がる、もしくは割増となる)。

等級が変わるタイミングは保険を使用した直後ではなく契約更新時です。
あわせて、等級制度で混乱しやすいポイントを整理します。
- 前年以前に事故があり「事故有係数」が適用されている場合と、無事故の場合とでは同じ等級でも保険料の割引率が異なる(詳細は後述)。
- 多くの保険会社では、2台目以降の車で一定条件を満たす場合に「セカンドカー割引」が適用され7等級からスタートする。
- 10台以上の自動車を契約する「フリート契約」には等級制度がない。
2. 等級ごとの割引率・割増率

等級ごとの割引率・割増率は保険会社によって異なりますが、基本的には損害保険料率算出機構が算出した以下の数値をベースに設定されています。
| 等級 | 割引・割増 | 無事故 | 事故有 |
|---|---|---|---|
| 20等級 | 割引率 | 63% | 51% |
| 19等級 | 57% | 50% | |
| 18等級 | 56% | 46% | |
| 17等級 | 55% | 44% | |
| 16等級 | 54% | 32% | |
| 15等級 | 53% | 28% | |
| 14等級 | 52% | 25% | |
| 13等級 | 51% | 24% | |
| 12等級 | 50% | 22% | |
| 11等級 | 48% | 20% | |
| 10等級 | 46% | 19% | |
| 9等級 | 44% | 18% | |
| 8等級 | 38% | 15% | |
| 7等級 | 27% | 14% | |
| 6等級 | 13% | ||
| 5等級 | 2% | ||
| 4等級 | 割増率 | 7% | |
| 3等級 | 38% | ||
| 2等級 | 63% | ||
| 1等級 | 108% | ||
4等級以下になると割引ではなく割増となり、等級が下がるほど保険料の負担が大きくなる点は押さえておきましょう。
同じ等級でも「無事故」と「事故有」で大きく異なる

等級表を見る際に特に注意したいのが、「無事故」と「事故有」の違いです。
たとえば15等級の場合、損害保険料率算出機構が算出した参考数値をもとに比較すると、
- 無事故:保険料53%割引
- 事故有:保険料28%割引
20等級でも、
- 無事故:63%割引
- 事故有:51%割引
と割引率は大きく異なります。
細かい数字を覚える必要はありませんが「事故を起こして保険を使うと、割引率が大きく減る」という点は意識しておくとよいでしょう。
事故有係数適用期間とは?
事故を起こして保険を使用すると、一定期間「事故有係数」が適用され、保険料が事故を起こしていない場合より割高になります。この期間を事故有係数適用期間といいます。
初めて保険に加入する場合は「0年」からスタートし
- 3等級ダウン事故:1件につき3年
- 1等級ダウン事故:1件につき1年
が加算されます(3等級ダウン事故と1等級ダウンの違いは後述)。
その後、1年無事故で経過するごとに、事故有係数適用期間は1年ずつ減っていきます。
事故有係数適用期間の上限は6年です。無事故のまま期間が経過し、0年に戻ると、再び「無事故係数」で保険料が計算されます。
3. 事故で保険を使うと等級はどれだけ下がる?
これまで説明したとおり、事故により自動車保険を使うと、翌年の等級が下がります。
また、等級に影響する事故は大きく「1等級ダウン事故」と「3等級ダウン事故」の2つに分かれます。
1等級ダウン事故:自然災害・盗難・いたずらなど

具体的には、
- 台風・竜巻・洪水・高潮などの自然災害
- 自動車盗難
- 落書きやいたずら
- 飛石によるフロントガラス破損
- 飛来物による車両損傷
などが該当します。
1等級ダウン事故では、「翌年の保険料増加」と「修理費用」を比較して、保険を使うかどうか迷うケースも多いでしょう。判断に迷った場合は、保険会社に相談するのもよいでしょう。
4. 3等級ダウン事故:対人・対物など

3等級ダウン事故は、他人を死傷させた事故や車同士の衝突・接触・追突事故、電柱やガードレールへの衝突などの単独事故で
- 対人賠償保険
- 対物賠償保険
- 車両保険
のいずれかを使用した場合に該当します。
また、当て逃げや追突などの被害事故でも、相手方から十分な賠償が受けられず自分の車両保険を使う場合は、制度上は等級ダウンの対象となるのが一般的です。
ただし、契約内容によっては、等級への影響を抑える特約があることも。判断に迷うときは、保険会社に確認しましょう。

なお、1回の事故で複数の保険を使っても、等級ダウンは1回分としてカウントされますが、1年間に2回保険を使うと6等級ダウンとなり、保険料への影響は大きくなります。
事故を起こしても等級が下がらないケースがある
事故で保険や特約を使っても、等級が変わらない「ノーカウント事故」もあります。
主な例は以下のとおりです。
- 人身傷害保険:自動車事故による記名被保険者および同乗者のケガを補償
- ファミリーバイク特約:原付での事故を補償する特約
- ロードアシスタンス特約:事故や故障時に車をレッカー搬送してくれる
- 個人賠償責任保険(特約):日常生活で他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりした場合などに補償される保険・特約
- 自転車傷害特約:自転車走行中のケガや、歩行中に走行する自転車とぶつかった場合のケガを補償してくれる特約
※「個人賠償責任保険(特約)」「自転車傷害特約」は自動車事故とは直接関係ありませんが、自動車保険に付帯でき、使用しても等級には影響しません。
ノーカウント事故に該当する補償のみを使用した場合、そのほかの事故などがなければ次の契約更新時には等級が1つ上がります。
5. 【ケース別】こんなときに保険を使うと、来年は何等級になる?
ここでは、よくある自動車保険の利用ケースをもとに、翌年の等級がどうなるかを例示します。
ケース1:自宅の門に車をぶつけた(20等級)現在20等級、事故有係数適用期間0年。自宅の門に車をぶつけ、修理代に車両保険を使用 →3等級ダウン事故のため、次の契約では17等級・事故有係数適用期間は3年 |
ケース2:台風による飛来物で車が壊れた(10等級)現在10等級、事故有係数適用期間0年。台風で看板が飛んできて車が壊れ、修理代に車両保険を使用 →1等級ダウン事故のため、次の契約では9等級、事故有係数適用期間は1年 |
ケース3:自動車事故で自分がケガをした(12等級)現在12等級、事故有係数適用期間0年。自動車事故でケガをして、人身傷害保険のみ使用 →ノーカウント事故のため、次の契約では13等級、事故有係数適用期間は0年 |
ケース4:自動車事故で他人にケガをさせたほか、車に落書きされた(17等級)現在17等級、事故有係数適用期間0年。1年のうちに、自動車事故で他人にケガをさせて対人賠償保険、車に落書きされて車両保険と合計2回保険を使用 →前者は3等級ダウン事故、後者は1等級ダウン事故のため、次の契約では13等級、事故有係数適用期間は4年 |
特に車両保険については「等級を下げたくないから保険を使わない」と考えることもあるでしょう。ただ、自己判断すると、結果的に大きな出費につながることもあります。
修理費用、現在の等級、次年度以降の保険料などをふまえ、判断に迷った場合は保険会社に相談しましょう。
6. 等級はどうやったら上がる&維持できる?

自動車保険の保険料負担を抑えるには、等級を上げること、維持することが重要です。
なによりも「安全運転」を意識
事故を起こさないことがもっとも確実な方法です。車間距離や速度、交差点での確認など、基本的な安全運転を心がけましょう。
自動車保険の乗換えは満期日に合わせる
満期日までに無事故の場合、満期日に合わせて保険を乗り換えることで、等級が上がった状態で新しい保険に加入できます。
自動車保険の乗換えについては、以下の記事で詳しく解説しています。
車両保険・特約を見直す
停車中の追突や当て逃げなど一切過失がない被害事故の場合でも、車両保険を使えば原則として等級ダウンの対象になります。
ただし、保険会社や契約内容によっては、一定の条件を満たせば車両保険を使用しても等級が下がらない特約を用意している場合もあります。
たとえば「おとなの自動車保険」では、車両無過失事故に関する特約が自動でセットされており、一定条件を満たす場合、車両保険を使用しても翌年の等級は下がりません。

7. よくある疑問Q&A
Q1:加入している自動車保険の等級が分からない......
A1:現在の等級は、契約中の自動車保険の保険証券を確認するか、保険会社に問い合わせることで調べられます。
「おとなの自動車保険」のご契約者さまは、マイページ内にあるデジタル保険証券から等級を確認できます。
Q2:ロードサービスや人身傷害保険を使ったら、等級はどうなる?
A2:ロードアシスタンス特約や人身傷害保険は、一般的にノーカウント事故に該当します。そのため、これらの補償のみを使用した場合、翌年の等級には影響しません。
ただし、同じ事故で対人賠償保険や対物賠償保険、車両保険をあわせて使用した場合は、事故内容に応じて等級が下がることがあります。
Q3:2台目の車を購入した場合、等級はどうなる?
A3:2台目以降の車を購入し、新規で自動車保険に加入する場合はセカンドカー割引が適用されることがあります。
通常、自動車保険に初めて加入する場合は6等級からスタートしますが、セカンドカー割引が適用されると、7等級からスタートできるのが一般的です(適用条件は保険会社によって異なる)。
詳しくは以下の記事で紹介しています。
Q4:自動車保険の等級は引き継げる?
A4:自動車保険の等級は、一定の条件を満たしていれば引き継ぐことが可能です。
主に、以下のようなケースで等級の引継ぎが行われます。
- 保険会社を乗り換える場合
- 車を買い替える場合
- 家族から等級を引き継ぐ場合
たとえば、満期日にあわせて他社の自動車保険へ乗り換えた場合でも、原則として現在の等級はそのまま引き継がれます。
ただし、一部の共済からの切り替えや、別居の家族からの等級引継ぎはできないケースもあるため、注意が必要です。
詳しくは以下の記事で紹介しています。
Q5:しばらく車を手放す予定がある。等級はどうなる?
A5:海外赴任や長期出張などを理由に一時的に車を手放す場合は、中断証明書を発行しておくことで、再契約時に等級を引き継ぐことができます。
通常、自動車保険を解約してから次の契約開始までに8日以上が経過すると、等級は引き継げません。しかし、中断証明書を発行していれば、解約時の等級を再契約時に引き継ぐことが可能です。
なお、中断できる期間や条件は保険会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
8. まとめ:保険を使うか迷ったら、まずは相談を
自動車保険の保険料は等級によって大きく変わり、事故で保険を使うと翌年以降の負担が増えることがあります。
一方で、事故内容や補償内容によっては、等級に影響しないケースも。
保険を使うかどうか迷ったときは、自己判断で決めず、保険会社や代理店に相談することも大切です。
自分の等級や補償内容を理解し、納得したうえで自動車保険を活用しましょう。
保険を選ぶなら「おとなの自動車保険」
- 納得の保険料
- 保険料は平均25,679円節約※1
- 豊富な割引プラン
- 新規なら最大22,600円割引※2
- 安心の事故対応
- ALSOK隊員が事故現場をサポート※3
- 前の自動車保険と比較して「安くなった」と回答した方のうち、直前まで大手損害保険会社4社にご契約されていた1,587名の「おおよそどの程度安くなったか」という金額の回答をもとに算出した平均値です。(成約者アンケート/2024年4月~12月実施、有効回答者数7,847人)
- 最大22,600円とは、新規のネット割(一括払・最大20,000円割引)と、早割50日、無事故割引を適用した額です。ネット割の割引額は契約年数(新規、継続1回目、継続2回目以降)や保険料に応じて異なります。詳細は豊富な割引プランをご確認ください。
- 山間部や島しょ部、高速道路などかけつけサービスを提供できない場所や、一部サービス内容が限定的となる場合があります。また、交通事情、気象条件などによりサービスの提供ができない場合があります。
