最終更新日:2026/1/26

火災保険は、一度加入するとそのまま放置してしまう人が多い保険のひとつです。しかし、建物の状態や家族構成の変化、近年増加している自然災害などを考えると、定期的な見直しは欠かせません。本記事では、火災保険の見直しが必要な理由から、見直しを行うメリット・タイミングなどを解説します。

火災保険の見直しが必要な理由

火災保険の見直しが必要な理由

火災保険は加入時のままではありませんか?定期的な見直しで、今必要な補償を確保しましょう。

築年数や建物構造の変化により補償が合わなくなる

建物は年月とともに老朽化し、修繕やリフォームを行うことで構造が変わる場合があります。たとえば、木造から耐火性の高い構造へリフォームした場合は、火災リスクが下がるため保険料を安くできる可能性があります。

逆に築年数が経過すると損害発生のリスクが高まるため、見直し後の火災保険料は高くなる傾向があります。しかし、リフォームで耐火性の高い構造にした場合や、不要な補償を整理することで、保険料の負担を軽減できる可能性もあります。建物の状況に合わせて、適切な保険内容に見直すことが重要です。

ライフスタイルや家族構成の変化で必要な補償額が変わる(家財補償)

家族が増えたり、子どもが独立したりといったライフステージの変化によって、必要な補償額も変わります。

高価な家電製品を購入した場合や、ライフスタイルの変化にあわせて、補償額を柔軟に見直していくことが大切です。

新しい補償が登場して契約内容が時代遅れになっている

火災保険は、補償範囲や特約の選択肢が多様化しており、現在では水災・風災・盗難など、ご自身の住環境に応じて必要な補償を選べる商品が増えています。

古い契約のままだと、最新の補償が受けられない可能性があります。特に近年は、台風や豪雨による被害が増えているため、災害リスクに備えた補償を追加できるか確認することが大切です。

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火災保険を見直すメリット

火災保険を見直すメリット

火災保険を見直すことで、不要な補償を減らし、現在の生活環境に合った補償内容に更新することができます。

保険料の節約に繋がる

火災保険の見直しによって、現在の建物の構造や耐火性能に基づいた保険料へ切り替えられる可能性があります。耐火性の高い住宅やマンションなどは、保険料が安く設定されることが多いため、古い契約よりも大幅に節約できるかもしれません。

現在の生活に合った補償額にできる

加入当初と比べて生活スタイルや家族構成が変わっている場合、補償額を見直すことで今の暮らしに合った保険にできます。

在宅勤務によりパソコンや周辺機器などが増えた場合は家財の補償額を上げることも可能です。一方で、子どもが独立して家財が減った場合は、補償額を減らせば保険料を節約できるでしょう。

不要な特約を整理できる

火災保険には多くの特約が用意されていますが、必要のないものを契約している場合もあります。見直しを行うことで、現在の生活に不要な特約を見極め、補償内容をシンプルにすることができます。

最新の補償内容・リスクに対応できる

近年は台風や豪雨、地震など自然災害のリスクが高まっており、保険会社もそれに対応した新しい補償プランを提供しています。

水災や風災を細分化したプランや、自己負担額(免責金額)を選べるプランなど、商品内容も多様化しています。

古い契約のままだと、水災や風災、地震火災などの補償が十分でないこともあります。見直しを通じて最新のリスクに対応する補償を追加すれば、より安心して生活を送れるでしょう。

保険金請求の手間やトラブルを防げる

契約内容が現状に合っていない場合は、万一の際に「補償対象外だった」「支払われる金額が足りなかった」といったトラブルが起こることもあります。定期的に契約内容を確認・更新しておくことで、いざという時にスムーズに保険金を受け取れるようになります。

火災保険を見直すべきタイミング

火災保険を見直すべきタイミング

火災保険は、契約当初の条件のまま放置しておくと、現状に合わない補償内容になっていることがあります。特に建物の状態や生活環境に変化があった場合は、早めの見直しが必要です。ここでは、火災保険を見直すべき代表的なタイミングを紹介します。

契約を更新するとき

火災保険の契約はかつては10年などの長期契約が一般的でしたが、近年は保険料改定の影響などから契約期間を短縮している保険会社も増えています。現在は最長5年の契約が主流となりつつあります。

更新の際に、他社の火災保険と比較することで、より安く・より充実した補償内容の保険に切り替えられる可能性があります。

住宅のリフォームをしたとき

リフォームや増築を行った場合は、建物の価値や構造が変わることもあるため、火災保険の補償内容を見直す必要があります。

耐火性の高い素材を使ったリフォームを行った場合は、火災リスクが下がるため保険料を安くできる可能性があります。また、設備や内装を高級仕様に変更した場合は、補償額を上げることも検討しましょう。

ライフスタイルが変わったとき

結婚や出産、転職、子どもの独立など、ライフステージの変化によって必要な補償額が変わります。

たとえば、在宅勤務によりパソコンや周辺機器などが増えた場合は家財の補償額を見直す必要があるかもしれません。家族構成や働き方の変化に応じて、火災保険も柔軟に見直すことが大切です。

保険料が上がったとき

火災保険は近年、自然災害の増加により保険料が上昇する傾向があります。現在の契約内容を見直し、他社の保険と比較してよりコストパフォーマンスの良い商品を選ぶことがポイントです。

補償を減らさずに保険料を抑えられるケースもあるため、値上げの際は必ず見直しを行いましょう。

あわせて読む:2024年10月に火災保険が値上げ!今回の改定の特徴や値上げ後の対策について解説

災害や事故を経験したとき

実際に火災・風災・水害などの被害にあった場合は、補償内容の見直しを行いましょう。経験することで、補償内容不足に気づけるケースも多いです。十分な補償を受けるためにも、内容を見直してみてください。

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火災保険を見直す際の注意点

火災保険を見直す際の注意点

火災保険の見直しは、保険料を安くすることだけが目的ではありません。安さを重視しすぎると、いざという時に十分な補償を受けられないケースもあります。

補償の範囲を狭めすぎない

保険料を節約するために補償範囲を減らしすぎると、火災以外の災害で損害を被った際に補償が受けられないことがあります。

特に、近年は台風や豪雨などの自然災害が増加しているため、補償内容を削りすぎるのは避けましょう。最低限のリスクにはしっかり備えることが大切です。

地震保険の内容も一緒に確認する

地震保険をあわせて契約している場合は、火災保険だけでなく、地震保険の保険金額も見直しましょう。

地震保険を契約していない場合は、建物の耐震性や津波・土砂災害のリスクをふまえて、地震保険への加入を検討しましょう。

免責金額の設定に注意する

免責金額とは、損害が発生した際に自己負担する金額のことです。免責金額を高く設定すると保険料は節約できますが、損害額が免責金額以下の場合は保険金が支払われません。

保険料の安さだけでなく、実際に被害にあった場合の負担額を考慮して、適切に免責金額を設定しましょう。

複数の保険会社を比較する

火災保険の内容や保険料は、保険会社によって大きく異なります。1社だけの見積りで判断せず、必ず複数の保険会社を比較しましょう。

わからないことをどれだけクリアにできるかも比較のポイント。補償内容や特約で疑問に思うことがあれば、各保険会社の相談窓口や代理店に相談しましょう。小さな疑問でも、納得するまで確認することが大切です。

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火災保険の見直しでよくある失敗例

火災保険の見直しでよくある失敗例

火災保険の見直しは、上手に行えば保険料を節約しつつ、必要な補償をしっかり確保できます。しかし、安易に契約内容を変更すると、いざという時に補償を受けられないなどのトラブルが発生することもあります。

補償を減らしすぎてしまう

「保険料を安くしたい」という理由で補償を削りすぎるのは危険です。火災だけでなく、近年は台風や洪水、地震などの災害リスクも増えています。

補償を最小限にした結果、被災時に修理費用の多くを負担しなければならないケースも少なくありません。見直しを行う際は、必要最低限の補償を確保することを忘れないようにしましょう。

保険期間を短く設定してしまう

保険期間を短く設定すると、更新のたびに手続きや見直しが必要になり、結果的に手間やコストが増えることがあります。また、火災保険の長期契約では、契約期間中の保険料が一定となるため、将来の保険料改定の影響を受けません。長期契約にすることで総支払額を抑えられるケースも多いので、保険期間を設定する際はトータルコストを考慮するようにしましょう。

火災保険を見直す際の手順

火災保険を見直す際の手順

火災保険の見直しを行う際は、現在の契約内容を把握して、必要な補償と不要な補償を整理することが大切です。

1. 現在の契約内容を確認する

まずは今加入している火災保険の契約内容を確認しましょう。建物や家財の保険金額、補償範囲、特約の有無、免責金額などを把握することで、見直しの方向性を決めやすくなります。契約期間の満了日も確認しておくと、スムーズに切替え手続きを行えます。

2. 必要な補償と不要な補償を整理する

生活環境や住宅状況の変化に合わせて、必要な補償を洗い出しましょう。

一方で新たに高価な家具や家電を購入した場合は、家財の補償額を増やした方が良いでしょう。また、不要な補償は削除してコストを抑えるのもおすすめです。

あわせて読む:火災保険に家財の補償は必要?対象や保険金額の目安は?気になる疑問を解説

3. 補償内容と保険料を比較して検討する

見積りを取得したら、補償範囲・保険金額・免責金額・特約の有無などを比較し、総合的に判断しましょう。単純に保険料の安さだけで決めるのではなく、「必要な補償が確保されているか」を重視することが大切です。

特に水災や地震リスクの高い地域では、災害関連の補償が含まれているかを忘れずに確認しましょう。

4. 切替え時期と更新手続きを確認する

新しい保険に切り替える際は、現在の契約を途中解約すると解約時期によって解約返戻金の有無や返戻率に影響が出ます。

契約更新のタイミングにあわせて見直しを行うことで、損をせずスムーズに切り替えられます。契約期間や支払方法もあわせて確認し、無理のないプランを選びましょう。

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火災保険の見直しについて知っておきたいこと

火災保険の見直しについて知っておきたい情報を紹介します。火災保険の見直しを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

Q. 火災保険は途中で見直しても大丈夫?

途中でも見直しは可能です。現在の契約を途中で解約して新しい保険に切り替えることもできますが、解約時期によっては解約返戻金の有無や返戻率が異なります。損をしないためにも、契約更新のタイミングや保険会社に確認してから切り替えるのがおすすめです。

Q. 見直しで保険料はどれくらい安くなる?

補償内容や特約の見直しによっては、年間で1万円〜数万円程度の保険料節約が可能な場合があります。しかし、単純に補償を減らすことで保険料を下げるのではなく、今の生活環境に合った補償内容にすることを意識しましょう。

Q. 火災保険の見直しにかかる期間は?

見積り取得から契約手続き完了まで1〜2週間程度が目安です。ダイレクト型保険であれば、最短で即日見直しが完了するケースもあります。

Q. 地震保険だけ見直すことは可能?

地震保険のみの保険契約を単独で新たに加入することはできませんが、すでに火災保険にセットになっている地震保険について、保険金額を見直すことは可能です。

地震保険は火災保険とセットで契約するため、火災保険の契約内容を変更する際に一緒に見直すと効率的です。

火災保険は定期的に見直して適切な補償を受けよう

火災保険は一度加入したら終わりではなく、定期的な見直しが必要な保険です。建物の老朽化やライフスタイルの変化により、加入当初の補償内容が現在の状況にあわなくなっているケースも少なくありません。火災保険の内容に不安がある方は、まずは保険会社や代理店に相談し、複数のプランを比較しながら自分に合った補償内容を検討してみてください。

監修者プロフィール


熊谷 聡史

熊谷 聡史(くまがい さとし)

ファイナンシャル・ジャパン株式会社所属/エグゼクティブ・ファイナンシャルコンサルタント
法人・個人を問わず、損害保険・生命保険の最適設計を多数手がける。特に企業リスクマネジメントや事業承継対策に強く、経営者向け保険・退職金制度設計など幅広い分野で実務経験を持つ。分かりやすく誠実な助言に定評があり、また上級相続診断士としての講演・執筆活動も行っている。

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