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パドルシフトの使い方と注意点|初心者に向かない理由も解説

更新

2026/02/02

公開

2026/01/27

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購入したオートマ(AT)車に「パドルシフト」機能が搭載されており、「どうやって使うのだろう」と気になっていませんか。

パドルシフトとはハンドルの裏側などに付いているレバー(パドル)で、マニュアル(MT)車のように手動で変速できる装置のこと。近年のAT車は自動変速の制御が優秀なため、日常走行では基本的に使用しなくても問題ありません。

しかしながら、スポーティな走りを楽しみたい方や、山道などでエンジンブレーキを効かせたいケースなどで使われることがあります。

この記事では、基本的な仕組みや使い方、初心者にデメリットが多い理由など、パドルシフトが気になる方に向けて分かりやすく解説します。

目次

    1.パドルシフトの基本を分かりやすく解説

    paddle-shift-02.jpg

    パドルシフトとは一体どんな機能で、何のために付いているのでしょうか。まずはその基本的な仕組みと役割から紹介します。

    シフトの基本構造

    パドルシフトとは、AT車で一時的にギア操作へ介入できる機能です。

    ハンドルの裏側(時計の3時・9時の位置)などにあるレバー(パドル)を操作することで変速できますが、操作できる範囲は車側で制御されており、危険な操作は基本的にできません。

    AT車は自動でシフトチェンジを行うため、日常走行では必須の機能ではありません。

    なぜAT車にパドルシフトが付いているのか

    AT車にパドルシフトが付いている最大の理由は、ドライバーが自分のタイミングで変速(ギアチェンジ)できるようにするためです。

    パドルシフトを使えば、スポーティな走りをしたいときや山道でのエンジンブレーキを活用したいときに、ドライバーが意図的に操作に介入できます。

    そのため、スポーツカーだけでなく、ファミリーカーや軽自動車など幅広い車種に採用されています。

    パドルシフトが付いている車種の例(※一部グレードを除く)

    • トヨタ GR86
    • トヨタ ヴォクシー
    • スバル フォレスター
    • スバル インプレッサスポーツ
    • ホンダ N-BOXカスタム
    • ホンダ N-WGNカスタム
    • ホンダ ヴェゼル
    • スズキ ハスラー
    • スズキ ワゴンRスティングレー
    • スズキ スペーシアカスタム
    • ダイハツ コペン
    • 三菱 デリカD:5

    パドルシフトを使う大きなメリットの一つがエンジンブレーキの活用です。そもそもエンジンブレーキとは何か、フットブレーキとどう違うのかを詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。

    関連記事
    エンジンブレーキとは?仕組みや燃費との関係を簡単解説。

    2.アクセルは踏んだままでもいい?パドルシフトの操作方法

    パドルシフトは、ハンドルの左右に付いているレバー(パドル)を指で手前に引いて操作するのが一般的です。アクセルを踏んだままでも、ブレーキを踏みながらでも操作できます。

    • シフトアップ(+):1段ずつギアが上がる。エンジン回転数が下がり、静かな走行状態になる
    • シフトダウン(-):1段ずつギアが下がる。エンジン回転数が上がり、エンジンブレーキが強くなる

    一般的に「右側(+):シフトアップ」「左側(-):シフトダウン」であることが多いですが、メーカーや車種によって動作状況が異なる場合もあるため、実際に使用する場合は車の説明書で確認しましょう。

    Dレンジとの関係

    AT車の「Dレンジ」は、走行状況に応じて自動で変速を行う通常の走行モードです。

    Dレンジに入れたままでも、パドルシフトは操作可能です。Dレンジのまま一時的にパドル操作をする場合は、ギアも変わります。一定時間が経過したり、加速状況などで自動制御に戻る車種が多いです。

    一方、マニュアルモード(M)は、その名の通りマニュアル車のように自分で変速するモードです。マニュアルモードに切り替えた場合は、Dレンジのように自動では変速されないため、基本的にシフトアップ・シフトダウンを自分で行う必要があります。

    3.パドルシフトはどんな場面で使われる?

    パドルシフトは、主に山道や長い下り坂でシフトダウンし、エンジンブレーキをかけるときに使います。下り坂でフットブレーキを踏み続けることでブレーキが利きづらくなってしまう「フェード現象」や「ベーパーロック現象」を回避できます。

    ただし、ハイブリッド車などはアクセルを離すだけで減速する力が強いため、無理にパドルシフトを使わなくても安全に走行できることが多いです。

    それ以外の場面では、AT車の自動制御で対応できるケースが多いでしょう。

    ベーパーロック現象の仕組みやフェード現象との違いは以下でまとめています。

    関連記事
    ベーパーロック現象とは?仕組みや原因、また未然に防ぐための対策について

    4.パドルシフトが初心者に向かない理由

    paddle-shift-03.jpg

    パドルシフトが初心者に向かないのはなぜでしょうか。

    • AT車のメリットを奪ってしまう

    そもそもAT車は「余計な操作をせず、運転に集中できること」がメリットです。パドルシフトの「操作」はこのメリットを奪うことになるため、初心者や運転にあまり慣れていない人には適していません。

    運転に慣れて、ゆとりが出てきてから、「より運転を楽しみたい」と考えている人向けの機能といえます。

    • 走行がスムーズでなくなる場合がある

    操作に慣れていない状態で使用すると、エンジン回転数が不安定になったり、運転のスムーズさが損なわれる可能性があります。

    5.燃費への影響はある?

    パドルシフトの使用による燃費は、AT車の自動制御と比べて大きな差は出にくいと考えられていますが、操作方法によっては燃費が悪化する可能性もあります。

    また、車種や走行状況によっては、減速時の制御によりフットブレーキの使用頻度が抑えられる場合もありますが、燃費への影響や効果は限定的といえるでしょう。

    6.パドルシフトを使う際の注意点

    paddle-shift-04.jpg

    どうしても「パドルシフト」を使いたい場合は、下記のような点に注意が必要です。

    • 急な多段シフトダウンはしない
    • カーブ中の操作は避ける
    • 違和感を感じたらパドル操作をやめる(Dレンジに戻す)
    • 安全な環境で練習をする

    車種によっては、パドルシフト操作後に一定時間が経過すると自動的にDレンジ(自動変速)へ戻る場合や、特定の操作でマニュアルモードを解除できる場合があります。

    なお、解除方法や挙動はメーカー・車種によって異なるため、詳しくは車両の取扱説明書をご確認ください。

    7.まとめ:パドルシフトは基本的に使わなくても大丈夫

    パドルシフトは、日常の運転で必須の機能ではありません。基本的には車(Dレンジ)に任せておけば、快適かつ安全に走行できます。

    ただ、記事で解説したように「長い下り坂」などでエンジンブレーキを使いたいときには役立つ機能です。

    「いざというときはブレーキの助けになる」という予備知識として、頭の片隅に置いておくだけでも十分です。まずは無理をせず、安全第一で運転を楽しんでください。

    8.監修者コメント

    最近の車は制御が非常に優秀なため、パドルシフトは無理に使わなくても全く問題ありません。

    一方で、実際に操作してみると「自分で車を操る楽しさ」を感じられるのも事実です。車の挙動や仕組みを理解するきっかけにもなりますので、記事を読んで興味が湧いた方は、ぜひ安全な環境で一度試してみてはいかがでしょうか。

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    沢村 秋岳
    監修
    沢村 秋岳(さわむら あきたけ)
    大学卒業後、ベンチャー企業にて研鑽を積む。自動車教習所での勤務を経て、2013年に出張型のペーパードライバー教習「サワムラガク東京」を設立。以来13年間で計13,000人を超える受講者を輩出。Googleのクチコミ件数は業界内でも圧倒的な件数で、平均4.9点という高評価を獲得している。

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