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車酔い・乗り物酔い対策を徹底解説。原因や車酔いしない方法、効果的なグッズも紹介

更新

2026/01/19

公開

2026/01/19

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長時間の車移動や旅行の前になると、「車酔いしないか心配」と憂鬱になる方もいるでしょう。過去に車酔いを経験したことがある方なら、あの気持ち悪さを思い出すだけで不安になるものです。本記事では、車酔いの原因や予防法、移動中の対処法、便利なグッズまでをわかりやすくまとめています。

目次

    1. なぜ起こるの?車酔いのメカニズムと原因

    目や耳からの情報のズレに脳が混乱する

    車酔いは、三半規管が感じ取る揺れの刺激と、目から入る視覚情報などが脳内で一致せず、脳が混乱することで起こる症状です。
    耳の奥にある三半規管は、体の傾きやスピードの変化を感知するセンサーの役割を果たしています。車に乗っていると、この三半規管が揺れや加速を感知して脳に伝えます。しかし、実際には座席に座って体は動いていないため、筋肉からの情報や目からの景色と、三半規管の情報との間にズレが生じます。
    この情報の矛盾に脳が対応しきれなくなると、自律神経が乱れ、吐き気やめまいといった車酔いの症状が現れます。車酔いは「動揺病」とも呼ばれ、体がバランスを保とうとするための、正常な反応の一つです。
    なお、運転手は酔いにくいといわれています。これは、運転手は自分でハンドルを操作していることから、車の揺れや加速・減速といった動きを予測でき、脳が混乱しにくいからです。

    車酔いの症状

    車酔いの症状としては、まず、生つばや生あくびといった予兆が先に出ます。症状が進むと顔面蒼白になり、頭痛や冷や汗、吐き気、胃の不快感といった症状が現れます。さらに進行すると、気持ち悪さを我慢できなくなり、嘔吐することがあります。

    要因 詳細
    体調 疲労や寝不足、風邪を引いている時などは、自律神経が乱れやすくなり、車酔いにつながる。
    食事 満腹、空腹も車酔いの原因になる。消化に悪い食べ物を食べた後も、胃の不快感につながりやすい。
    匂い 芳香剤の香りや、ガソリンの匂いなどで気分が悪くなることがある。
    読書やスマホ操作、ゲーム 一点を見続けていると、視覚では「動いていない」のに、三半規管からは「動いている」といった情報が伝達され、その情報のズレに脳が混乱する。
    心理的要因 「また酔うかもしれない」といった不安や恐怖も車酔いにつながる。

    2. 【前日・当日】車に乗る前にできる酔い対策

    しっかりと睡眠をとる

    睡眠不足は車酔いにつながる原因の一つです。前日は早めに就寝し、睡眠時間をしっかりと確保しましょう。また、前日の夜は飲酒を控えるなど、体調管理を意識してください。

    軽めの食事をとっておく

    「食べると気持ち悪くなるから」といって、乗車前に何も食べない方もいるかもしれません。しかし、空腹の状態は車酔いしやすくなります。だからといって、満腹もよくありません。そのため、おにぎり1個やバナナ、サンドイッチなど、消化にいい軽めの食事をとっておきましょう。

    体を締め付けない服を選ぶ

    ゆったりとした服の方が乗車中もリラックスして過ごせて、車酔いの予防につながります。ベルトやネクタイ、ウエストのきつい服などは避け、ウエストがゴムのズボンや、ゆったりとしたワンピースなどを選ぶといいでしょう。

    3. 【移動中】車に乗車している時にできる酔い対策

    揺れの少ない座席を選ぶ

    揺れが大きいほど不快感につながるため、揺れの少ない座席を選ぶことが大切です。一般の乗用車であれば、助手席がおすすめです。揺れが少ないほか、目から入る情報と揺れの情報にズレが出にくいからです。バスの場合、揺れの大きいタイヤの上の座席は避け、前方の座席や真ん中あたりの座席を選びます。

    スマホ操作はNG。前を向いて遠くを眺める

    スマートフォンの操作や読書などは、車酔いしやすくなります。車に乗車している時は、進行方向を向き、遠くの景色を眺めるようにしましょう。また、頭をヘッドレストに固定するなど、頭の揺れを少なくする工夫も、三半規管への過度な刺激を減らすために有効です。

    こまめに換気をする

    車内にこもった芳香剤や排気ガスの匂いも、車酔いを誘発する原因になります。乗車中はこまめに換気をして、新鮮な空気を取り入れるよう意識しましょう。外の空気を吸い、リフレッシュすることで、車酔いを防ぐことにつながります。

    4. グッズなどを利用した車酔い対策

    【効果的な対策】酔い止め薬を30分〜1時間前に飲む

    車酔いをしやすい人には、やはり酔い止め薬を服用することが大事です。市販の酔い止め薬には抗ヒスタミン成分が含まれているものが多く、服用することで自律神経の過度な興奮を和らげ、吐き気などの症状を抑える効果が期待できます。ただし、酔い止め薬には眠くなる成分が入っているものもあるので、運転手が服用するのは控えましょう。
    服用のタイミングは、一般的には乗車前30分〜1時間が目安とされています。しかし、薬によって異なるため、説明書を確認してから服用してください。

    酔い止めバンドを手首につける

    手首には、車酔いにきくとされる「内関(ないかん)」というツボがあります。酔い止めバンドは、手首につけることで内関を刺激し、車酔いを防ぐ効果が期待できるグッズです。酔い止めバンドは薬ではないので、副作用の心配がないことも特徴です。

    ミント系、柑橘系のガムやタブレットを取り入れる

    ミント系や柑橘系のガム、タブレットを取り入れるのも、リフレッシュに役立ちます。特にガムは、噛むことで、唾液の分泌を促すとともに、自律神経のうちリラックスを司る「副交感神経」を優位にする効果が期待できます。

    氷水を飲む/口に含む

    車酔い対策としては、氷水を少量飲んだり、氷を口に含んだりするのもおすすめです。氷の「痛冷たい」刺激が自律神経の乱れを整え、気を紛らわせてくれます。酔う前から無理のない範囲で行い、飲みすぎてお腹を冷やしすぎないよう注意しましょう。

    5. 【年齢・属性別】それぞれに合わせた車酔い対策

    子ども向け対策

    体質にもよりますが、大人に比べて子どもの方が車酔いをしやすい傾向があります。車酔いに関係する「小脳」が発達段階にある4歳〜12歳頃は、外部からの刺激に対して脳が非常に敏感になるためです。一方で、0歳〜3歳くらいまでは小脳が未発達なため、かえって車酔いはしにくいとされています(※)。

    子どもによって個人差があります。

    車酔いしやすい子どもには、酔い止め薬を活用しましょう。パッケージの「3歳から」「5歳から」等の表示を確認し、年齢に応じた酔い止め薬を選びます。果物味のゼリータイプや、ドロップタイプなど、薬が苦手なお子さんでもおやつ感覚で取り入れやすい工夫が凝らされた商品が揃っています。
    乗車時は、できるだけ前方で、窓から外の景色が見やすい席に座らせてあげましょう。反対に、後方の席や、バスにおいて揺れの影響を受けやすいタイヤの真上の席などは避けるのが賢明です。
    乗車中は、しりとりや歌など、視線を一点に集中させない遊びで楽しく過ごすのが効果的です。会話が弾むことでリラックスでき、車酔いの不安を忘れさせてくれます。

    妊婦さん向け対策

    市販の酔い止め薬には、用法・用量を守れば妊娠中の方でも服用できる商品もあります。しかし、妊娠中の体調は非常にデリケートなため、自己判断せず必ず医師や薬剤師などに相談してから服用するようにしましょう。
    万が一の体調変化に備え、まずは体に負担の少ない「薬に頼らない工夫」を優先するのがおすすめです。酔い止めバンドを活用したり、こまめな換気で新鮮な空気を吸ったりと、リラックスできる環境づくりを心がけましょう。

    高齢者向け対策

    基本的な対策は共通していますが、高齢者の方が特に注意すべき点は、薬の飲み合わせです。酔い止め薬の中には、持病で処方されている薬と相互作用を起こしたり、眠気やふらつきといった副作用が出やすい成分が含まれていたりするものがあります。現在、他の薬を服用している場合は、事前にかかりつけ医や薬剤師に相談し、安全に服用できるかを確認しておきましょう。

    6. もし酔ってしまったら?すぐにできる対処法

    車内でできること

    すぐに車を停められない場合は、まず衣服のボタンを外したりベルトを緩めたりして、体をリラックスさせます。気分が悪いとうつむきがちになりますが、下を向くと悪化することがあるので、進行方向を向き、頭をヘッドレストに固定しましょう。あわせて、窓を開けて新鮮な空気を吸い、気分をリフレッシュさせます。
    手首の内側にある「内関」というツボを押すのも、車酔い軽減の効果が期待できます。「内関」は、手の平を上に向け、手の平と腕の境目の太い線から指3本分下のところにあります。

    休憩時の対処法

    車を安全な場所に停めたら、一度外に出て新鮮な空気を吸い、気分が落ち着くまで十分に休憩しましょう。吐き気がある場合、吐いてしまった方が楽になることもあります。その際は、水分補給も忘れずに行い、脱水症状を防ぐようにしてください。

    7. 心理的な不安を克服する方法

    酔い止め薬を無理せず飲む

    車酔いは、「また酔うかもしれない」といった心理的な不安も原因の一つになります。不安が大きい方は、無理せず酔い止め薬を飲むことをおすすめします。薬の効果もありますが、「薬を飲んだから大丈夫」といった安心感が、車酔いを予防してくれます。

    成功体験を重ねる

    車酔いをしやすい方は、乗車前から「また酔うのではないか」という不安が大きいはずです。車酔いを克服するには、まずは近距離の移動から始めて、「今日は酔わなかった」という成功体験を積み重ねることも有効な方法です。その際、小さな自家用車よりも、車体が大きく揺れが安定している大型バスなどを選ぶと、より安心感を得やすくなります。

    専門医への相談

    もし車酔いの症状がひどかったり、何度対策しても改善されなかったりする場合は、一度、耳鼻咽喉科などの専門医療機関に相談してみるといいかもしれません。
    単なる車酔いだと思っていても、内耳や脳などに、別の病気が隠れている可能性もあります。専門医による適切な診察やアドバイスを受けることで、自分に合った根本的な解決策が見つかり、より安心して外出を楽しめるようになるはずです。

    8. 監修コメント

    私自身、とても乗り物酔いしやすい子どもでした。遠足などでバスに乗ると、出発して10分も経たないうちに席を一番後ろから先頭に移し、エチケット袋を手放せずに過ごしていたことを覚えています。
    特に酷かったのが乗用車で、5分も経たないうちに酔ってしまうほどでした。当時はAT車が普及していない時代で、MT車のギアチェンジのたびに気分が悪くなっていった感覚は、今でもはっきりと記憶に残っています。

    乗り物酔いには、経験した人でなければ分からないつらさがあります。急発進や急減速、急ハンドルなどを避けるだけでも車酔いは和らぐものです。乗り物に弱いお子さんをお持ちの方は、ぜひ運転の仕方にも気を配ってあげてほしいです。

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    井口 豪
    監修
    井口 豪(いのくち たけし)

    特定行政書士、法務ライター®︎。タウン誌編集部や自動車雑誌編集部勤務を経て、2004年にフリーライターに転身。自動車関連、ファッション、スポーツ、ライフスタイル、医療、環境アセスメント、各界インタビューなど、幅広い分野で取材・執筆活動を展開する。20年以上にわたりフリーライターとして活動した経験と人脈を生かし、「行政書士いのくち法務事務所」を運営。許認可申請、入管申請取次、遺言書作成サポートなど法務のほか、記事監修や執筆業も多数手掛ける。自動車業務に熟達した行政書士だけが登録を認められる、ナンバープレートの出張封印が可能な「丁種会員」でもある。

    HP https://inokuchi.pro/

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