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ドライブレコーダーを取り付けるメリットは?取り付け方、費用の相場まで解説!

更新

2022/12/21

公開

2022/12/21

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運転中の様子を録画できるドライブレコーダー。近年あおり運転などの危険行為がニュースで話題になっていることから、ドライブレコーダーへの注目が高まっています。しかし、そもそもドライブレコーダーとは何なのか、取り付けるのはどうしたら良いのかわからない方も多いでしょう。そこで今回は、ドライブレコーダーを取り付けるメリットや、選び方のポイント、取り付け方などをご紹介します。

目次

    1.ドライブレコーダーとは?

    ドライブレコーダーとは、運転中の映像や音声などを記録する車載装置です。万が一の事故やトラブルがあった際、ドライブレコーダーでその映像を記録できることから、正確な状況を把握および事故の原因解明に役立ちます。

    以前は、事故の映像を残す目的でドライブレコーダーを取り付ける人が多かったのですが、近年では自衛として取り付ける人も増加しています。その背景にあるのが、あおり運転などの危険行為。2017年の東名高速道路や、2019年の常磐道で起きたあおり運転のニュースは大きな話題となり、「いつ自分が被害にあうかわからない」と恐怖を感じたドライバーも多かったことでしょう。

    こうした危険行為に遭遇した際にも、運転中の映像を証拠として警察に提出することができます。自分を守る術として、ドライブレコーダーは非常に役立つものなのです。

    2.ドライブレコーダーを取り付けるメリット

    ドライブレコーダーは、前述した通り、事故・トラブル対策や安全運転にも役立ちます。ここでは、ドライブレコーダーを取り付けるメリットを詳しく見ていきましょう。

    事故やトラブルの原因追求がスムーズになる

    交通事故やあおり運転などのトラブルが起きると、現場を検証したり、加害者や被害者、目撃者などから情報を聞き出したりすることで、原因を突き止めます。しかしこうした方法では、原因解明に時間がかかってしまうことも。ドライブレコーダーがあると、事故発生時の映像が残っているため、原因を突き止めるのがより早くなるというメリットがあります。

    また、あおり運転などのトラブルで相手から理不尽な意見や要求があった場合でも、映像という客観的な証拠があるので、自身の正当性を主張することもできるのです。

    危険行為や犯罪の抑止効果

    ドライブレコーダーを付けていると、他のドライバーに「運転を撮影しています」という警告になります。そのため、あおり運転といった危険行為の抑止につながります。また、駐車監視機能付きのドライブレコーダーであれば駐車中でも録画が可能となり、車上荒らしといった犯罪行為の抑止にもなり、それらトラブルにあうリスクを抑える効果もあるのです。

    運転技術の向上

    ドライブレコーダーはドライバーの運転技術向上にも役立ちます。例えば、もう少しで事故につながりかねない「ヒヤリ・ハット」の事例を映像で振り返り、反省を生かすことで事故防止につながるのです。また、運転が常に録画されていることで、ドライバーが自然と安全運転を心がけるようになる効果もあるでしょう。

    運転席から見えない場所も確認できる

    ドライブレコーダーは、前方や後方の見えづらい箇所を確認できるといったメリットもあります。そのため、駐車や車庫入れをスムーズにしてくれたり、道路上の縁石、段差、突起によるタイヤの乗り上げやバンパーの擦りを防げたりします。

    3.ドライブレコーダーを選ぶ際の注意点

    ドライブレコーダーへの需要が高まっていることから、実に多種多様な製品が発売されています。「種類が多すぎて、どれを選べばいいかわからない...」という方も多いはず。そこで、ドライブレコーダーの種類や選ぶ際の注意点をいくつか解説します。

    形状

    ドライブレコーダーには主に「一体型」「分離型」「ミラー型」の3つの形状があります。一体型は、カメラ・モニター・レコーダーが一つの機器に収まっているタイプ。車に一つ取り付けるだけなので、取り付けが簡単であること、安価なことがメリットです。しかし、比較的サイズが大きいため、設置できる場所が限られているというデメリットがあります。

    分離型は、カメラとモニターが別になっているタイプ。それぞれの機器がコンパクトなため、視界の妨げが少なく、レコーダーを邪魔にならない場所に収納することができます。ただし、一体型に比べてカメラとモニターをつなぐ配線が増えるので、配線をうまく収める必要があります。

    ミラー型は、ルームミラーに被せるタイプ。ルームミラーの裏側に取り付けるだけなので、一体型よりも設置が簡単です。ただし、ルームミラーを動かすたびに、カメラアングルも調整しなければいけません。

    録画範囲

    ドライブレコーダーは主に、前方のみを録る「フロント型」、前後を撮る「前後2カメラ型」、360度を録る「360°カメラ型」があります。前方での危険運転や事故を映す目的であれば「フロント型」で問題ありませんが、あおり運転対策を兼ねるのであれば「前後2カメラ型」を選びましょう。横からの割り込みや接触などにも対策したいなら、「360度カメラ型」が有効です。もし、撮影したい範囲を増やしたいのであれば、フロントカメラやバックカメラ、サイドカメラなどを後付けすることもできます。

    なお、このサイドカメラとはドアミラーの下面などに設置し、左右フロントタイヤ付近を斜め上から撮影するカメラです。タイヤ横の死角、運転席ピラー(フロントガラスと窓の間の柱)で隠れる死角など、フロントカメラやバックカメラではカバーしにくいところも、サイドカメラがあれば把握できるようになります。

    また、レンズにも「標準レンズ(広角レンズ)」「魚眼レンズ」があります。「標準レンズ」は人間の目と同じように正面から被写体をとらえるので、違和感がなく距離感も把握しやすいです。「魚眼レンズ」は「標準レンズ」よりも広範囲を撮れますが、映像の四隅が丸まり歪んで見えるのがデメリット。裸眼に近い映像を求める方は標準レンズ、少々歪んでいたとしても広い範囲を確認したいという方は魚眼レンズを選ぶとよいでしょう。しかし、いずれにせよ「水平画角(横幅の撮影範囲)」が100°以上の商品を選ぶことをおすすめします。

    画素数

    ドライブレコーダーを選ぶ際には「画素数」にも注目する必要があります。画素数は一般的に高いほど映像がきめ細かくなり、より鮮明に前方の状況を把握できるようになります。画素数が低いと、あおり運転などに遭遇した場合に、相手のナンバープレートを鮮明に映すことができないことも。そのため、「200万画素以上」かつ「フルHD」のものを選ぶことをおすすめします。

    ただし画素数が高すぎると、暗い場所での映像が乱れるなどのデメリットも考えられます。また既に、フロントカメラ、もしくはバックカメラのどちらかを取りつけ済みで後付けする場合は、ドライブレコーダー同士の相性や映像を映し出すモニターとの相性も確認して、ご自身のお車に合った製品を選びましょう。

    機能

    ドライブレコーダーには、様々な機能がついています。例えば駐車中も録画できる「駐車監視機能」。車上荒らしや当て逃げなどの証拠を映像に残すことができるというメリットがあります。また、「音声録音」の機能があれば、他のドライバーとのトラブルが発生した時の会話を録音できるので、あおり運転などに遭遇した際に役立ちます。

    また、事故などによる車体への衝撃や急ハンドル・急ブレーキなどに反応する「Gセンサー」機能があれば、自動的にそれら前後の映像が記録されます。この機能により記録されるデータは専用のフォルダーに保存されるため、誤って映像が上書きされるといった心配がありません。

    そのほかにも、事故やトラブルが発生した位置情報、時間、車速などを記録することができる「GPS受信・データ記録」、車線をはみ出した場合や、前方の車に接近した場合などに警告音で知らせてくれる機能「安全運転サポート機能」もあります。様々な機能の中から、目的に応じたものを選ぶと良いでしょう。

    取り付け場所

    種類にもよりますが、ドライブレコーダーを取り付ける場所は主に「フロントガラス」「ルームミラー」「ダッシュボード上」です。

    フロントガラスはもっとも一般的な取り付け位置ですが、カメラが重かったり、気温が高くなったりするとはがれやすいというデメリットがあります。ルームミラーに取り付けるタイプは、ルームミラーにすっぽり被せるだけなので手軽ですし、視界の妨げが少ないというメリットも。しかしミラーを動かすたびにカメラも動いてしまうというデメリットがあります。ダッシュボードに取り付けるタイプは、ダッシュボード上に固定するだけなので、ルームミラータイプと同様に手軽に導入できるのがメリット。しかし、安定性が悪く、視界の妨げになる場合もあります。

    なお、フロントカメラやバックカメラにおいては、ナンバープレートやフロントグリル、バンパーなど車外に取り付けるタイプもあります。これらは、運転席からは見えないバンパーの下部まで把握できるというメリットがあります。それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、ご自身の車に合うものを選びましょう。

    防塵・防水性能

    車外に取り付けるドライブレコーダーの場合、水やちりに常にさらされます。このため、防塵・防水性能にも注目する必要があります。特にバイクなどではドライブレコーダーが外にむき出しで設置されるので、防塵・防水性能が重要になってきます。

    防塵・防水性能を示す国際規格として「IPコード」と呼ばれる、保護等級があります。「IPXX」と表記され、第1記号(1つめのX)は防塵性を示し0~6でランク分けされます。第2記号(2つめのX)は防水性を示し0~8でランク分けされます。数字が大きいほど優れている証となります。

    たとえば「IP68」と表記されているドライブレコーダーであれば、防塵性・防水性ともに最高ランクとなり、申し分ない性能だと言えます。逆に、「IP00」という製品は防塵性・防水性ともに保護されていないということになります。

    出典
    日本エイ・ヴィー・シー株式会社 IP規格・防水保護構造及び保護等級について

    4.ドライブレコーダーを取り付けるなら業者?自分で?

    業者に依頼する場合

    業者に依頼する場合のメリットは、取り付けミスのリスクを抑えられること。商品によっては配線が複雑で取り付けが難しく、誤って取り付けると、電源をショートさせてしまうなどのトラブルが発生することも。しかし業者であれば、専門知識を備えているため、トラブルなく正しい位置に取り付けてもらえます。

    また、配線を綺麗に収めてくれるのもメリットです。フロントカメラとバックカメラを取り付ける場合、両方をつなぐ配線は必然的に長くなってしまいます。業者であれば、ドライバーや同乗者にも邪魔がないように、また配線もたるみなく美しく取り付けてもらえます。

    デメリットとしては、持ち込んだドライブレコーダーの設置に対応していない場合があること。業者によっては、純正ドライブレコーダーや、自社で扱っているドライブレコーダーにしか対応していないことがあります。

    自分で取り付ける場合

    ドライブレコーダーを自分で取り付ける場合のメリットは、費用が抑えられること。業者に依頼する場合は、取り付け費用がかかりますが、自分で行う場合の費用はゼロです。

    デメリットとしては、作業の手間がかかること。ドライブレコーダーの取り付けに慣れている方でない限り、正しい取り付け方法を確認する時間はもちろん、実際の取り付けにも意外と時間がかかってしまうでしょう。また、取り付けミスの可能性があることもデメリットです。ドライブレコーダーの取り付け位置は、法律で定められており、誤った場所に取り付けてしまうと車検に通らなくなってしまいます。

    5.自分でドライブレコーダーを取り付ける方法

    ドライブレコーダーは、一体型のものであれば自分でも簡単に取り付けることができます。ここでは、一体型のドライブレコーダーを取り付ける方法をご紹介します。

    まず、ドライブレコーダーを取り付ける際には、ドライブレコーダー本体以外に、あらかじめ下記の物を用意しておくといいでしょう。

    • 養生テープ(両面テープでも可)
    • ガラスクリーナー
    • 配線留め
    • 結束バンド

    では、次に実際の取り付け方法をご紹介します。

    ドライブレコーダーの取り付け手順

    1. ドライブレコーダーの本体を組み立てる
      ドライブレコーダーの説明書を見て、必要な機器や部品が揃っているチェックしましょう。
    2. 取り付け位置を決める
      ルームミラーと同じ高さを目安として、ドライブレコーダーを養生テープで仮留めしましょう。仮留めしたら、運転席から見て視界の妨げにならないか、配線に問題がないかをチェックして、取り付け位置を決めます。

      <ドライブレコーダーを取り付けるときの注意点>
      ドライブレコーダーを取り付けるときは、位置をしっかりと確認することが大切です。ドライブレコーダーを仮留めしたら、運転席に実際に座ってみて、視界の妨げになっていないか、ワイパーの作動範囲かを確認しましょう。なお、ドライブレコーダーの位置は法律で定められており、「フロントガラスの上部から20%以内か」「フロントガラスの下部150mm以内の範囲か」「ルームミラーの裏側か」のいずれかです。ドライブレコーダーの位置が、法律で定められた範囲内かも必ず確認してください。

    3. ドライブレコーダーを固定する
      ガラスクリーナーでフロントガラスの汚れを拭き取り、ドライブレコーダーを貼り付けます。
    4. コードを固定する
      配線留めを使い、コードを固定します。コードが余った場合は、結束バンドでまとめましょう。

    6.ドライブレコーダーの取り付けを業者に依頼することも可能

    前述の通り、ドライブレコーダーの取り付けは業者に依頼することもできます。「自分で取り付けられる自信がない...」という方は、プロにお願いする方が安心でしょう。取り付けを依頼できるのは、主にカー用品店やディーラー、整備会社です。それぞれ取り付けを依頼する場合の金額についてご紹介します。

    カー用品店

    ドライブレコーダー本体の購入と取り付けを一緒に行えば、工賃が安く抑えられます。お店にもよりますが、大体3,000円〜5,000円から。2カメラ取り付けを依頼する場合には、15,000円からと、工賃が高くなります。

    ディーラー

    メーカーや販売店により異なりますが、5,000円前後が目安です。しかし、持ち込みの場合には別途料金がかかることも。またそもそも持ち込みや、純正ドライブレコーダーは受け付けていないこともありますので、事前に確認しておきましょう。

    整備会社

    整備会社であれば、メーカー問わず対応してくれるうえに、持ち込みも可能です。工賃は5,000円程度からですが、普段利用している整備会社であれば費用を安くしてくれることも。ただし、会社によって技術力に差があるので、信頼のおける会社を選ぶ必要があります。

    7.監修コメント

    ドライブレコーダーメーカーの1つであるパイオニアが2022年5月に車を所有する20代から60代に対して実施した調査によれば、ドライブレコーダーを搭載しているとの回答は54.5%となり、実に過半数以上の人がドライブレコーダーを利用していることが分かりました。

    同様の調査が国土交通省によっても2019年11月に実施されましたが、その時の搭載率は45.9%でしたから、ドライブレコーダーが着実に普及していることが伺えます。事故時やあおり運転といった危険行為に対する記録手段として利用する意識が高まっているといえるでしょう。

    また今では、事故にあった際に、ドライブレコーダーの記録が自動車保険を契約している保険会社に自動で連携されるサービスなどもあり、事故対応も迅速に受けられるなどのメリットもあります。

    ドライブレコーダーは事故や危険行為、犯罪などのリスクによるさまざまな負担を軽減するのに役に立つでしょう。

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    小山 英斗
    監修
    小山 英斗(こやま ひでと)

    プロフィール:
    未来が見えるね研究所 代表
    CFP®(日本FP協会認定会員)、1級FP技能士(資産設計提案業務)
    住宅ローンアドバイザー、住宅建築コーディネーター(一般社団法人 住宅建築コーディネーター協会認定会員)
    日本学生支援機構認定スカラシップ・アドバイザー(平成29年10月認定)

    神奈川県の横浜を主な活動拠点としてFP事業を中心に、ライフプランニング、金融資産運用、不動産・住宅ローン相談、住宅建築相談、保険相談を強みとしたサービスを提供しています。銀行や保険等の金融機関やハウスメーカー等に属さない独立した立場からのお手伝いをしています。座右の銘は「虚静恬淡」。好きなものは旅行、建築、カフェ、散歩。

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