今、人気が高まっているカー用品の一つが、ドライブレコーダーです。
今回はドライブレコーダーの性能を最大限に発揮できる取り付け方について、わかりやすくご説明します。
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ドライブレコーダーを取り付けるメリットとは?
ドライブレコーダーを取り付ける一番のメリットは、事故時の状況を記録できるという点です。
自動車を利用する限り、事故のリスクと常に隣り合わせです。加害者・被害者の立場が明確な場合もあれば、どちらとも言えないことも多いのが交通事故の特徴でもあります。そういった背景もあり、もしもの時に警察や保険会社に対して、冷静な目撃者として語ってくれるドライブレコーダーの需要が高まっています。
また、最近は衝撃や動体検知によって自動的に作動するタイプも販売されており、当て逃げ、車上荒らし、あおり運転などに対して被害を受けた際の証拠となるだけでなく、ドライブレコーダーを搭載していることが抑止力にもなります。
他にも、映像をもとに運転の特徴を振り返り、運転技術の向上に役立てるような活用方法もあります。もちろん、ドライブの思い出を後から楽しむこともできます。しかし、いくら高性能なドライブレコーダーでも、取り付ける場所が適切でなければ肝心の映像が残せなかったり、法令に抵触する可能性もあります。
ドライブレコーダーの取り付け位置は?
車の前方を撮影するドライブレコーダーを取り付ける場所は、以下の4か所のうちいずれかの場合がほとんどです。製品や取り付け用パーツによって異なり、また、複数の取り付け場所に対応した製品もあります。
- バックミラー
- サンバイザー
- ダッシュボード上
- フロントガラス
取り付けに際しては、注意すべき点があります。
フロントガラスの取り付け位置は法令に注意
フロントガラスに取り付ける際は、特に注意が必要です。
フロントガラスに取り付けられる機器等や場所は、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示の第39条で定められているからです。設置場所も「バックミラーで隠れる範囲」「ガラスの上縁20%以内の範囲」「ガラスの下縁150mm以内の範囲」などと細かく定められています。購入したドライブレコーダーの説明書に設置場所についての記載がある場合がほとんどですので、よく確認してから設置するようにしましょう。
フロントガラスの汚れに注意
いくらカメラの性能が優れていても、フロントガラスが汚れていては、きれいな映像は撮影できません。そこで、フロントガラスにほこりや水滴(雨)が付いても、ワイパーで汚れが落とせる範囲内に取り付けます。
ボンネットで死角を作らないように注意
ダッシュボードなどボンネットが大きく映り込む位置に取り付けると、前を走る車両のナンバープレートなど、手前の視界を記録することができません。事故の際に証拠とするのが目的であれば、ダッシュボードではなく、バックミラー付近の高い位置に取り付けるとよいでしょう。
車の安全性能を落とさないように注意
近年、衝突防止など安全機能のついた車種が増えてきていますが、バックミラーの裏側にセンサーを搭載している場合があります。そのため、センサーを遮る場所にドライブレコーダーを取り付けると安全装置が作動しない可能性があり、注意が必要です。
ドライブレコーダーの取り付け方法
ドライブレコーダーは、インターネットなどで購入したものを自分で取り付けることができます。
<取り付け方法>
本体のおもな取り付け方法には、クリップ、吸盤、両面テープがあり、製品や取り付け位置によって決まります。取り付け方法別の特徴をご紹介します。
クリップ
サンバイザーやバックミラーに挟むだけで、簡単に取り付けられます。
吸盤
簡単に取り付けられる方法ですが、ずれたり落下したりしないよう、取り付け位置の汚れ、油分をよく拭き取っておきましょう。
両面テープ
強力に付くテープを選びましょう。車内は高温になることもあるため、熱に強いこともテープ選びのポイントです。また、剥がすときに跡が残らないタイプかも確かめておきます。ドライブレコーダーを他の車に移動させる場合、クリップや吸盤のように簡単には剥がせないので、使用頻度や利用シーンも考慮して選びましょう。
<電源の取り方>
ドライブレコーダー本体を取り付けたら、視界を遮らないようフロントガラスの端に沿ってケーブルを留めていき、電源に接続します。
電源は、シガーソケットやUSB端子から取るタイプが一般的です。最近ではシガーソケットを搭載していない車種が増えていますし、スマートフォンの普及に合わせてUSB端子を搭載した車種もあります。
ドライブレコーダーを選ぶ際には、どの電源に対応しているのか、オプションのケーブルが必要なのかなど、車種に合わせて確認しましょう。
<角度の調整>
設置したら、映像を見ながら角度を調整します。あまり下を向いていると自分の車体ばかり映ってしまうため、画面の下側にボンネットの両端が少し入る程度にします。
配線が気になる場合のおすすめグッズ
ケーブルを目立たせないようにするには、ピラー(柱)のできるだけ近くにケーブルを沿わせるのが基本です。さらに美観を求めたり、運転の邪魔になったりする場合には、配線グッズを使って一工夫しましょう。
「クリップ」「クランプ」
両面テープで簡単に取り付けられ、ケーブルをフロントガラスの端に寄せて固定できます。
「コードレール」「モール」
クリップなどは部分的に固定するため、留めていない部分はケーブルが見え、たるみが気になることもあります。「コードレール」や「モール」は、ケーブル全体を包んで両面テープで固定するもので、取り付けに時間はかかるものの、ケーブルが見えないように仕上げることができます。また、内装に色を合わせることもできます。
これらはオフィスや家庭用の汎用的な商品もありますが、車内に適した仕様でドライブレコーダー用として売られているものもあります。また、こうしたグッズをドライブレコーダーの取り付けに最適なセットにした製品も販売されています。
なお、美観を重視したい場合には、ピラーの内装を外してケーブルを通す方法もありますが、慣れていないと内装や他の配線を痛める恐れがあります。
取り付けにかかる工賃はどれくらい?
自分で取り付けられない場合には、カー用品店やガソリンスタンド、ディーラーなどに取り付けを依頼することもできます。
料金は店舗によって異なりますが、同じ店舗でも条件によって違いがあります。
購入と持込で異なる
大手カー用品チェーンでは、ドライブレコーダー本体を購入して取り付けてもらう場合、取り付け料金が半額から3分の1程度に設定されています。また、ドライブレコーダーと取り付け料金をセットにして販売していることもあります。
なお、そもそも持込を断られる店舗もあるので注意が必要です。
車種によって異なる場合もある
車種に関係なく一律料金の店舗もあれば、軽自動車、普通車、大型車などによって数百円ずつ料金が異なる店舗もあります。
電源で異なる場合がある
電源はシガーソケットが一般的ですが、シガーソケットが無い場合などは別の場所から電源を取るため、1000円~2000円程度高くなる場合があります。
輸入車は高い場合がある
輸入車の場合には、料金が高めに設定されている場合があります。
まとめ
自分が安全運転を心がけていても、起こってしまうのが交通事故です。また、最近は事故だけでなく、故意の危険運転の被害を受けるニュースも多くありますよね。
いざという時に自分の身を守れるという安心感を得られるドライブレコーダーは、ご紹介したように手軽に設置できるものです。快適にドライブを楽しむために活用してみましょう。