軽自動車は維持費が安いといわれますが、一方で「普通車と変わらない」という声を目にしたことがある方もいるかもしれません。実際に年間・月々でいくらかかるのか、具体的な金額を知りたい方は多いでしょう。
本記事では、自家用軽自動車にかかる維持費用の内訳(税金・保険料・車検代・ガソリン代など)を2026年5月時点の最新情報をもとに整理し、年間・月額コストの目安を解説します。
普通車やコンパクトカーとの比較シミュレーションや、維持費を節約するためのポイントもあわせて紹介しますので、車の買替えや購入後の予算計画にお役立てください。
- 目次
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1. 軽自動車と普通車の維持費は変わらない?
総合的に見ると、軽自動車の維持費は普通車よりも安くなる傾向があります。主な理由は以下のとおりです。
- 自動車税や自動車重量税といった税金が安い
- 車検費用を抑えやすい
- 自動車保険料が安い傾向にある
- 消耗品・部品代が安い傾向にある
一方で、燃料代に関しては必ずしも軽自動車が有利とはかぎりません。また、駐車場代は車種に関係なく同額のケースも多くあります。
2. 【2026年最新】軽自動車の維持費の内訳
軽自動車の維持費は、大きく以下7つの項目で構成されています。
- 税金
- 保険料
- 車検費用
- 燃料代
- 駐車場代
- 消耗品費用
- その他費用
それぞれの費目について、2026年5月時点の最新情報をもとに詳しく解説します。
① 税金
軽自動車にかかる主な税金は「軽自動車税」と「自動車重量税」の2つで、いずれも普通車に比べて税額が安く設定されています。
軽自動車税
軽自動車税とは、毎年4月1日時点での車の所有者に課せられる税金です。自家用の場合、軽自動車税の年間税額は一律10,800円で、2015年3月以前に新規検査された車は一律7,200円となります。
一方、自家用乗用車の自動車税の税額は、一律ではなく、排気量が大きくなるほど高くなります。たとえば、排気量が小さめのコンパクトカー(2019年10月以降に新規登録)でも、自動車税額は年間30,500円。軽自動車との税額の差は19,700円になります。
自動車重量税
自動車重量税とは、主に車の重量に応じて課せられる税金です。軽自動車税のように毎年納めるのではなく、車検時(初回は3年、それ以降は2年ごと)に次の車検までの期間分の税金をまとめて納めます。自家用軽自動車の自動車重量税額は、2年分で6,600円です。
自家用乗用車の自動車重量税は、車両の重量0.5tあたり4,100円かかります。たとえば、車両重量1.1tの車の場合、自動車重量税は2年分で24,600円です。軽自動車の自動車重量税は6,600円ですから、18,000円も差があります。
② 保険料
車の保険には、強制加入の自賠責保険と任意加入の自動車保険の2つがあります。税額や支払うタイミングが異なるので、それぞれについて紹介します。
自賠責保険
自賠責保険は、すべての車の所有者に加入義務のある保険です。自動車重量税と同じく、車検時(初回は3年、それ以降は2年ごと)に次の車検までの期間分の費用をまとめて支払います。
2026年5月時点の軽自動車の24か月分の自賠責保険料は17,540円で、普通車の24か月分の自賠責保険料は17,650円です。自賠責保険料に関しては、軽自動車でも普通自動車でも、そこまで大きな差はありません。
※上記の自賠責保険料は、離島以外の地域(沖縄県を除く)の場合。
なお、2026年11月1日始期の契約から自賠責保険料が13年ぶりに引き上げられることが決定しています。引き上げ後の24か月契約の保険料は、軽自動車が18,660円、普通車が18,560円です。
自動車保険
自動車保険は、任意加入ですが、自賠責保険だけではカバーできない運転者自身のケガや車両の損害・相手方への高額賠償などに備えるため、ほとんどのドライバーが加入しています。契約は年単位が一般的で、支払方法は月払や年払などから選べます。
自動車保険料は、記名被保険者(契約の車を主に使用される方)の年齢や等級、車種(型式別料率クラス)、補償内容などによって異なりますが、損害保険料率算出機構「2025年度 自動車保険の概況」の調査をもとに算出すると、軽自動車の年間保険料の平均は約51,000円、普通車の自動車保険料は約75,000円となりました。
※出典:損害保険料率算出機構「2025年度 自動車保険の概況」
ただし、この金額はあくまで統計上の平均値であり、実際の保険料は契約者ごとの条件によって大きく変わります。ご自身の条件でどのくらいの保険料になるかを知りたい方は、保険料の見積もりシミュレーションで確認してみましょう。
なお、軽自動車の保険料に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。
③車検費用
車検とは、車両が保安基準を満たしているかを検査するもので、新車購入から3年後、それ以降は2年ごとに受ける必要があります。車検費用の内訳は、主に「車検基本料金」と「法定費用」の2つで、それぞれ以下の費用が含まれます。
- 車検基本料金...24か月法定点検料金・保安確認検査料・検査代行手数料など
- 法定費用...自動車重量税・自賠責保険料・印紙代など
車検基本料金は車検を依頼する業者によって異なりますが、普通車より軽自動車の方が金額が安く設定されていることが多いです。法定費用に関しても、すでに説明したとおり、自動車重量税・自賠責保険料は、軽自動車の方が安いです。
印紙代は、検査の依頼先が指定工場か認証工場か、オンライン申請かなどによって変わり、軽自動車の場合は1,850〜2,800円、普通車の場合は1,850〜2,900円かかります。
なお、自動車重量税と自賠責保険料は、車検費用を支払うタイミングでそのほかの費用とともに支払います。
④燃料代
車両を走らせるうえでは、ガソリンや電気などの燃料代がかかってきます。軽自動車はサイズが小さいため、燃費が良いと思われがちですが、実際には普通車よりも燃費が悪い軽自動車もあります。そのため、軽自動車の方が燃料代を節約できるとは一概にいえません。
⑤駐車場代
駐車場代は自宅にガレージなどがあればかかりませんが、ない場合には毎月支払う必要があります。駐車場代は、軽自動車だから安くなることもありますが、基本的に1スペースにつき普通車と同じ駐車場代がかかります。駐車場代は、住んでいる地域や立地などによって変わります。
⑥消耗品費用
車両を安全に走行するには、日頃のメンテナンスが欠かせません。オイルやタイヤなどの部品および交換費用、車が故障した時の修理代などもかかります。車の走行距離や使用状況によって、部品交換の頻度は異なりますが、一般的に部品代に関しては、軽自動車の方が安い傾向にあります。
⑦その他費用
上記の他にも、高速道路など有料道路を通行する際の料金や、ローンで車両を購入した場合にはローン費用もかかります。
3.軽自動車と普通車の維持費をシミュレーションで比較!
軽自動車と普通車(排気量1,800cc・車両重量1.6t)の維持費を、年間・月額でシミュレーションしてみましょう。ただし、維持費用は車両の燃費や使用状況などによって変わるほか、以下にはメンテナンス費用などは含んでいませんので、あくまで参考の一つとしてください
| 軽自動車 | 普通車 | |
|---|---|---|
| (軽)自動車税 | 10,800円 | 36,000円 |
| 自動車重量税 | 3,300円 | 16,400円 |
| 自賠責保険料 | 8,770円 | 8,825円 |
| 自動車保険料 | 51,000円 | 75,000円 |
| 車検費用(車検基本料金+印紙代) | 21,000円 | 24,000円 |
| 燃料代 | 84,500円 | 112,667円 |
| 駐車場代 | 120,000円 | 120,000円 |
| 年間 | 299,370円 | 392,892円 |
| 月額 | 約24,948円 | 約32,741円 |
※(軽)自動車税・自動車重量税...エコカー以外・新車登録から13年未満(2026年5月に新規登録)の車両の場合。
※自賠責保険料...軽自動車17,540円(24か月分)、普通車17,650円(24か月分)を2で割ったもの。
※自動車保険料... 損害保険料率算出機構「2025年度 自動車保険の概況」の調査をもとに算出した、軽自動車の平均保険料約51,000円、普通車の平均保険料約75,000円。
※車検費用...軽自動車約42,000円、普通車約48,000円を2で割ったもの。
※燃料代...軽自動車は20km/L、普通車は15km/Lの車を想定し、レギュラーガソリン1L=169円(2026年5月18日時点での全国平均)、年間走行距離1万kmとして計算。
※駐車場代...月額10,000円として算出。
なお、新規検査(新規登録)から13年を経過すると、軽自動車・普通車ともに税額が上がります。
<(軽)自動車税>
- 軽自動車:新規検査から13年経過後、年間12,900円にアップ
- 自家用乗用車:新規登録から13年経過後、約15%アップ
<自動車重量税>
- 軽自動車:新規検査から13年経過後4,100円、18年経過後4,400円にアップ
- 自家用乗用車:新規登録から13年経過後、0.5tあたり5,700円、18年以降は0.5tあたり6,300円アップ
※上記はすべてガソリン車の場合
長期間乗り続ける場合は、こうした経年による税負担の増加も考慮に入れておきましょう。
4. 軽自動車とコンパクトカーの維持費はいくら違う?
「維持費を抑えたいけれど、軽自動車より少し大きい車がいい」という方が比較対象にしやすいのがコンパクトカーです。軽自動車とコンパクトカー(排気量1,000cc・車両重量1t)の維持費を、年間・月額でシミュレーションしてみましょう。
| 軽自動車 | コンパクトカー | |
| (軽)自動車税 | 10,800円 | 25,000円 |
| 自動車重量税 | 3,300円 | 8,200円 |
| 自賠責保険料 | 8,770円 | 8,825円 |
| 自動車保険料 | 51,000円 | 75,000円 |
| 車検費用(車検基本料金+印紙代) | 21,000円 | 24,000円 |
| 燃料代 | 84,500円 | 84,500円 |
| 駐車場代 | 120,000円 | 120,000円 |
| 年間 | 299,370円 | 345,525円 |
| 月額 | 約24,948円 | 約28,794円 |
※(軽)自動車税・自動車重量税...エコカー以外・新車登録から13年未満(2026年5月に新規登録)の車の場合。
※自賠責保険料...軽自動車17,540円(24か月分)、コンパクトカー17,650円(24か月分)を2で割ったもの。
※自動車保険料... 損害保険料率算出機構「2025年度 自動車保険の概況」の調査をもとに算出した、軽自動車の平均保険料約51,000円、普通車の平均保険料約75,000円
※車検費用...軽自動車約42,000円、コンパクトカー約48,000円を2で割ったもの。
※燃料代...軽自動車・コンパクトカーともに20km/Lの車を想定し、レギュラーガソリン1L=169円(2026年5月18日時点での全国平均)、年間走行距離1万kmとして計算。
※駐車場代...月額10,000円として算出。
1,800ccクラスの普通車との比較(年間約93,000円差)に比べると差は縮まりますが、それでも軽自動車の方が年間5万円近く安くなります。
なお、維持費用は車の燃費や使用状況などによって変わるほか、上記シミュレーションにはメンテナンス費用などは含んでいませんので、あくまで参考の一つとしてください。
5. 軽自動車の維持費を節約するには?
軽自動車の維持費は普通車より安い傾向にありますが、以下のポイントを押さえておくとさらに節約できる可能性があります。
- 自動車保険の契約内容を見直す
- 低燃費のエコカーを検討する
- ユーザー車検を検討する
- 自分でメンテナンスを行う
- 安い駐車場・ガソリンスタンドを探す
- エコドライブを心がける
- 維持費の支払方法を工夫する
すぐに実践できるものから中長期的に効果のある方法まで、代表的な節約術を紹介します。
自動車保険の契約内容を見直す
自動車保険の契約内容を見直すことで、保険料を抑えられる可能性があります。具体的な見直しのポイントは次のとおりです。
- 支払方法を年払(一括払)にする
- ネット型(通販型)自動車保険を選ぶ
- 運転者の範囲・年齢条件を見直す
- 不要な特約を整理する
一般的に「月払(分割払)」と「年払(一括払)」の2つの支払方法が設けられており、年払(一括払)の方は分割手数料がかからないため、総額が安くなる傾向があります。
また、インターネットから保険会社と直接契約できる「ネット型自動車保険」は、代理店を介して契約する「代理店型自動車保険」よりも、保険料が抑えられる傾向にあります。
運転者の範囲は、「記名被保険者本人のみ」「記名被保険者と配偶者・別居の未婚の子ども」などと設定されていますが、これを実際に運転する方にあわせて限定することで、保険料を節約できる場合もあるでしょう。また、年齢条件を「21歳以上補償」から「26歳以上補償」や「30歳以上補償」に引き上げることで、保険料が安くなるケースがあります。
ただし、これらの見直しによる節約効果は、現在の契約内容や等級、年齢、車種などによって大きく異なります。まずは現在の条件で保険料がどのくらいになるか、保険料の見積もりシミュレーション
で確認してみましょう。
低燃費のエコカーを検討する
環境性能に優れたエコカーには、その環境性能に応じて自動車にかかる税金が軽減・免税される特例措置があります。
「エコカー減税」は自動車重量税が環境性能に応じて25〜100%軽減される制度で、令和8年度税制改正により2028年4月30日まで2年間延長されました。ただし2026年5月1日から減税を受けるための燃費基準の達成度が引き上げられており、2027年5月1日にはもう一段階引き上げとなる予定です。そのため、同じ車種でも検査時期によって減税の適用が変わる可能性があります。
「グリーン化特例」は、軽自動車税が最大75%軽減される制度です。こちらも令和8年度税制改正により2年延長され、2028年3月31日までの適用となりました。
軽自動車税と自動車重量税は新規検査から13年・18年経過すると重課されますが、エコカーは重課の対象外です。エコカーは燃費も良いので、日々のガソリン代節約にもつながるといったメリットもあります。
なお、自動車の取得時に課税されていた「環境性能割」は、2026年3月31日をもって廃止されました。これにより、新車・中古車を問わず、取得時の税負担が軽減されています。
エコカー減税の概要やグリーン化特例とのについては、次の記事で紹介していますので、チェックしてみてください。
ユーザー車検を検討する
車検費用を節約する方法が、ユーザー車検です。ユーザー車検とは、ディーラーや車検業者に車検を依頼せず、自分で行う車検のことです。車検費用には、「車検基本料金」と「法定費用」の2つが含まれると解説しましたが、ユーザー車検であれば「車検基本料金」を節約できます。ただし、自分で必要書類の準備をしたり、車検を受けたりしなければなりません。ユーザー車検に不安を感じる方は、車検業者やディーラーに頼った方が安心です。
自分でメンテナンスを行う
ワイパーゴムやエアコンフィルターの交換・ウィンドウォッシャー液の補充など、比較的簡単なメンテナンスは、自分で行うとメンテナンス費用を節約できます。しかし、エンジンオイルやタイヤ交換などは専門的な知識や相応の経験が必要で、やり方を誤るとケガや事故につながる可能性もあります。安全のためにも、難しいメンテナンスはプロに依頼するのがおすすめです。
安い駐車場・ガソリンスタンドを探す
駐車場代やガソリン代は毎月かかる費用だけに、少しの価格差でも長い目で見ると大きな節約につながります。屋外駐車場や砂利敷きの駐車場、機械式・タワー式の駐車場は屋内平面式に比べて料金が安いケースがあります。自宅周辺の駐車場をいくつか比較検討してみるとよいでしょう。
ガソリンスタンドについても、セルフ式のスタンドやスーパー併設のスタンドは価格が安い傾向にあります。ガソリン価格の比較サイトやアプリを活用して、近隣の安いスタンドを探すのも一つの方法です。
エコドライブを心がける
運転の仕方を工夫することで、燃費を改善しガソリン代を抑えられる可能性があります。急発進や急加速を避けてゆっくりとアクセルを踏む、車間距離を十分にとって無駄なブレーキを減らす、不要なアイドリングを控えるといった方法が効果的です。エアコンの使用を控えめにする、タイヤの空気圧を適正に保つといった日常的な心がけも燃費向上に役立ちます。
環境省によると、エコドライブを実践することで燃費が約10%改善するケースもあるとされており、年間走行距離10,000kmの場合で数千円の節約効果が期待できます。
維持費の支払方法を工夫する
自動車税やガソリン代・車検費用などの維持費をクレジットカードで支払うことで、ポイントが貯まり、節約につながります。たとえば、年間の維持費が約30万円の場合、還元率1%のクレジットカードで支払えば年間約3,000円分のポイントが貯まる計算です。
自動車税はクレジットカード払いやスマートフォン決済に対応している自治体が多く、ガソリン代も特定のカードを使えば割引やポイント還元を受けられるケースがあります。日々の支払方法を見直すだけで年間数千円の節約につながるため、ぜひ活用してみてください。
6. 軽自動車の維持費は普通車よりも安い傾向にある
軽自動車の維持費は普通車と比較して、年間で数万円程度安くなるのが一般的です。コンパクトカーとの比較でも差が生じるケースが多く、維持費を抑えたい方にとって軽自動車は有力な選択肢といえるでしょう。
なかでも自動車保険料は、契約内容の見直しによって支出が大きく変わる可能性があります。おとなの自動車保険は、ネット型ならではの手ごろな保険料と充実した事故対応力が特長の自動車保険です。現在の保険料が適正かどうか気になる方は、ぜひお気軽にお見積もりをお試しください。
7.監修コメント
軽自動車と普通車の維持費を比較する際には、駐車場に関するメリットも見逃せません。
月極駐車場の中には、軽自動車専用の区画を設けて普通車より安い料金で募集しているところもあります。軽自動車限定の区画が用意されているケースもあるので、駐車場探しの選択肢が広がるでしょう。
また商業施設などでは、出入り口付近の便利な場所に軽自動車専用のスペースが設けられていることもあります。普通車よりも車体が小さい分、日常生活においても恩恵が受けられる場面が多いのは、軽自動車ならではのメリットといえます。
