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車のバッテリーを充電する方法とは?充電タイミングや注意点について

更新

2020/10/07

公開

2020/10/07

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バッテリーは、車の動作を支える重要な役割を担っています。そのため、常に一定以上の電圧を保つようしっかりと充電されていることが大切です。しかし車の使い方によっては、いつのまにかバッテリー上がりを引き起こし、エンジンが始動不能になる場合もあります。

バッテリー上がりを起こさないためにも、バッテリーの充電方法やそのタイミング、充電器を使ううえでの注意点をよく理解しておきましょう。

目次
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    1.車のバッテリーとは

    車のバッテリーは、車が安定して動作するために必要な充電式電池です。
    多くの電装品が連動して動いている車には、電気を一時的に貯めておくためのバッテリーが不可欠です。電力が不足した状態ではセルモーターを動かせず、エンジンを始動させることができません。

    車はエンジンが稼働している状態であれば、常に各部に電力を供給し、バッテリーへの充電も行われる構造になっています。しかし、バッテリーの劣化具合や車の使用環境によっては、電圧が目減りし「バッテリー上がり」に陥ってしまう場合があります。その場合、外部から充電することでバッテリー電圧を回復させなければなりません。

    バッテリーの仕組み

    自動車用バッテリーとして一般的な鉛蓄電式バッテリーは、希硫酸と鉛の化学反応を利用して電気を蓄え、必要なときに蓄えた電気を放出することで動作します。

    バッテリーは、エンジン停止時には、セルモーターや電装品を駆動させる電源供給装置となります。エンジン稼働時には、エンジン回転を利用して発電した余剰電力を蓄え、次のエンジン始動に備えるとともに、走行中に発電量が追いつかなくなった場合の予備電源としても機能します。

    2.車のバッテリーを充電する方法

    不意なバッテリー上がりを防ぐためには、日頃からバッテリーの充電状態に気を配ることが大切です。バッテリー上がりに陥らないために知っておきたい、3つの充電方法を紹介します。

    車を走行させる

    エンジンには発電機が備わっているため、走行しているだけでバッテリーは充電されます。エンジンを作動させることができる状態であれば、しばらく走行して充電を試みましょう。

    ただし、エンジン回転数が極端に低い状態ではバッテリーを充電するだけの電圧を確保できないため、渋滞時のように低速走行が続くような状態では、バッテリーが充電されにくい可能性があります。

    また、過度な電装品の使用や、頻繁にエンジン始動と停止を繰り返すなどして、発電量に対して使用量が上回る状態が続いた場合も、徐々に電圧が低下しバッテリー上がりの原因になります。

    専門業者に依頼する

    整備工場やガソリンスタンドでは自動車用バッテリーの専用充電器を備えています。充電器を使用した「補充電」を行うことで、低下したバッテリー電圧を回復させることができます。

    充電時間はバッテリーの状態や充電モードによって様々ですが、しっかりと充電するには一般的に10時間ほどかかるため、車の点検を兼ねて日頃から充電しておくとよいでしょう。
    極端な低速走行や短距離走行で車を使う環境では、定期的に補充電を行うことで、バッテリー上がりを防止するとともにバッテリーの寿命を伸ばすことができる場合があります。

    充電器を使用する

    市販の自動車用バッテリー充電器を購入しておけば、ご家庭でバッテリーを充電することもできます。ただし、バッテリーの脱着や充電には危険が伴います。お使いのバッテリーが充電器に適合するか確認したうえで、充電器のマニュアルを熟読してから作業を行いましょう。わずかでも作業に不安を感じるようであれば専門業者に任せましょう。

    3.バッテリーの充電が必要なタイミング

    バッテリーの充電が必要になるのは、通常時よりもバッテリー電圧が低下したときです。充電が必要かどうかは、電圧を計測することで正確に判断することができます。

    エンジン始動前の正常なバッテリー電圧は一般的に12.5~13Vですが、使用を続けると劣化によって電圧は徐々に低下し、12.5Vを大きく下回ると車によってはエンジンの始動が困難になる場合があります。よく正常値と言われている12.0V前後の電圧では、エンジンの始動は不可能といってよいでしょう。

    バッテリーが上がってしまったとき

    ヘッドライトやルームランプの消し忘れなどによってバッテリー上がりを起こした場合は、発電機を兼ねたエンジン自体が始動できないため、充電などによってまずはエンジンを始動できる電圧を確保する必要があります。救援車やジャンプスターターを使用してのエンジン再始動直後はバッテリーの電圧は低いままであるため、少なくとも30分以上の連続した運転で充電に徹するか、整備工場やガソリンスタンドなどで充電してもらいましょう。

    また、バッテリー上がりを起こした鉛蓄電式バッテリーは蓄電性能が著しく低下しています。補充電をしても頻繁にバッテリー上がりが起こるようであれば、速やかに新しいバッテリーに交換しましょう。

    長期間の使用による劣化で電圧が低下しているとき

    「セルモーターの音が小さくなった」「エンジンのかかりが悪い」「パワーウィンドウの動きが遅い」「アイドリングストップをしない」といった症状は、バッテリー劣化のサインである可能性があります。

    鉛蓄電式バッテリーの寿命は2〜4年といわれています。劣化が進んだバッテリーは電圧上限が低下して、電装品の動作に影響が出る場合があります。以上のような症状を感じるようになった場合は、充電することでバッテリー性能をある程度回復させつつ、バッテリーの交換も早めに行うようにしましょう。

    バッテリーの交換は、一般的な車ではおおよそ3年が目安です。よりバッテリーに負荷がかかりやすいアイドリングストップ車は、1年半から2年以内のサイクルで交換しておくと安心です。

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    4.自動車用バッテリー充電器を使用するときの注意点

    自動車用バッテリー充電器はカー用品店などで誰でも購入することができます。整備費用をかけることなくバッテリーのメンテナンスができるため非常に便利なアイテムですが、バッテリーの脱着や充電には危険が伴います。自動車用バッテリー充電器を使用するときの注意点をまとめました。

    バッテリー充電器の対応電圧を確認

    バッテリー充電器には、12V用と24V用があります。一般乗用車のほとんどは12Vで駆動しているため、12V用あるいは12Vと24V両方に使える充電器を用意しましょう。12Vバッテリーに、24V充電器を用いて充電するとバッテリーの破損につながります。

    バッテリーが充電器に対応するかを確認

    バッテリーは、大きく分類すると開放型と密閉型に分けられます。開放型バッテリーとは、定期的なバッテリー液の補充が必要な、広く普及しているバッテリーです。一方、バッテリー液の補充を必要としないメンテナンスフリー(MF)バッテリーなどは密閉型に該当します。開放型と密閉型では充電時の設定条件が異なるため、必ずそれぞれに対応した充電器を使用するようにしましょう。

    バッテリー充電時は車から外す

    バッテリーを充電する際には、車とつながる端子を外し、車からバッテリー本体をおろして充電しましょう。これには、車体に異常な電流が流れることを防止する目的と、過充電時に起こりうるバッテリーの破裂や飛散から車を守る目的があります。バッテリーは重量があるため脱着には力が必要です。技術や筋力が作業に伴わないと判断される場合には専門業者に任せましょう。

    過充電に注意

    バッテリーの充電には、そのバッテリーに適した充電電圧や充電時間の設定が必要です。設定を誤ってしまうと過充電を起こし、思わぬ事故に発展する恐れがあります。過充電防止機能つきの充電器や、全自動充電器などの高性能充電器を使用することで、バッテリーの破損や破裂、それによる事故やケガの危険性を最小限に抑えることができます。

    安全な作業場所を確保

    開放型バッテリーは、充電時に微量の水素ガスを発生するため、周辺は火気厳禁としたうえで十分な通気性を確保しましょう。

    密閉型バッテリーは、可燃性ガスが漏れ出さないものの、過充電時には内部でガスが大量発生し、変形・破裂する危険性があります。こちらもしっかりと安全を確保するようにしましょう。

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    5.監修者(株式会社 日本交通事故鑑識研究所)コメント

    通勤や通学で毎日車を使うのであれば、バッテリーの充電を迫られるケースはあまり考えられません。しかし、極端な短距離走行・低速走行・少使用頻度のいずれかの使い方に当てはまる場合は、バッテリーの電圧が低下している恐れがあるため、定期的に充電に適した運転をするか、充電器による定期的な充電作業をするようにしてください。

    ただし、適切な電圧管理が行われていたとしても、稀に突発的なバッテリー故障で立ち往生してしまうこともあります。日常的なバッテリーのメンテナンスとともに、ロードアシスタンス特約へ加入しておけば、ドライブを楽しむうえでより安心して走行できるはずですので、ぜひ検討してはいかがでしょうか。

    監修:株式会社日本交通事故鑑識研究所

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