どれだけ安全運転を心がけていても、予期せぬ飛び石や狭い道の走行などで、車に擦り傷ができることはあります。小さな擦り傷の場合、自動車保険が使えるのか気になる方は多いでしょう。
本記事では、車の擦り傷が自動車保険の補償対象となるか詳しく解説していきます。さらに、保険を使わずにご自身で擦り傷を修理する方法や、修理代の目安もあわせてお伝えします。
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1. 車の擦り傷に自動車保険は使える?
自動車保険にはご自身の車の傷や損害を補償する「車両保険」があります。
車両保険は補償範囲が幅広いことが特徴です。車両保険のすべてのプランが補償可能というわけではありませんが、自動車事故による損害のほか、擦り傷やへこみ、いたずらによる落書きまで、幅広く補償する場合があります。地震や噴火など一部の例外はありますが、台風による水害や、雹が原因のガラスのヒビなどの自然災害にも対応します。
車両保険を使うと等級がダウンする
車両保険に加入しているなら、自動車保険を使用して擦り傷を直したいと考えるでしょう。しかし擦り傷が補償対象だったとしても、実際に保険を使うにあたり注意しておきたいのが「等級ダウン」です。
等級とはノンフリート等級のことで、自動車保険の契約者が所有および使用する車のご契約台数が、9台以下の場合に適用される割増・割引率の等級区分のことをいいます。1等級から20等級までの20の段階(一部の共済では22等級まで)があり、初めての保険契約では6もしくは7等級からスタートします。その後、契約状況に応じて等級が変化します。
自動車保険には、補償を一回受けると翌年度に3等級ダウンするという原則があります(3等級ダウン事故)。損害の内容によっては1等級ダウン事故や等級に影響のないノーカウント事故もありますが、擦り傷などの自損事故の場合、3等級ダウン事故に認定されるのが一般的です。
等級は保険料に影響します。等級がアップすれば割安に、ダウンすれば割増になります。まずは擦り傷の修理費と等級ダウンによる保険料の増額分を比較し、補償を受けるか検討しましょう。
自動車保険の使用が、かえってコスト面のデメリットを招くことがないよう、事前にシミュレーションして判断するのがおすすめです。
2. 車の擦り傷は放置しても大丈夫?
車のボディには、下塗り塗装から表面のクリア塗装まで、何層ものコーティングが施されています。丁寧な塗装によって、ボディの鉄を空気や汚れから守っているのです。
しかしどんなコーティングも、クリア塗装が少しずつ剥がれるなどの経年劣化は避けられません。ちょっとした擦り傷でも塗装がはがれるなどして、塗装の内部に空気や汚れが入り込みます。するとボディにサビができたり汚れがたまったりします。
大切な車をいつまでも美しく保つには、擦り傷を見過ごさず、できるだけ早く補修しておくことが大切です。
3. 車の擦り傷はどこで直せる?
小さな擦り傷など、自動車保険を使用することによる保険料面のデメリットが大きい場合は、保険を使わず、自己負担で自動車の修理を依頼するのも選択肢の1つといえるでしょう。
車の擦り傷は、購入したディーラーのほか、カー専門店や板金塗装業者で修理してもらえます。まずはいくつかの店で見積りを依頼し、修理内容や金額などを比較検討してみるとよいでしょう。
ここでは、修理依頼先による違いや修理費の相場を紹介します。
ディーラーでの修理費の相場
ディーラーに修理を依頼すると、実際の修理はディーラーが契約している修理工場で修理されるのが一般的です。ディーラーが信頼を置く業者による修理のため、安心して任せられるのが大きなメリットといえます。
一方で、修理費にディーラーへの仲介手数料が含まれるため、板金塗装業者に直接依頼するよりも修理費が割高になる傾向にあります。
例えば、ドアにできた擦り傷の修理費は、範囲がそれほど広くないものでも修理費約3~4万円に加え、ディーラーへの仲介手数料が上乗せされる場合が多いです。仲介手数料はディーラーによって異なるので、詳しい費用はディーラーに問い合わせしましょう。
カー専門店や板金塗装業者での修理費の相場
板金塗装を行うカー専門店や業者に直接依頼すると、仲介手数料がない分、ディーラーで修理するよりも割安に修理できることが一般的です。
さらに、手のひらサイズなどのより小さな範囲の擦り傷なら、クイックリペアと呼ばれる簡易の板金塗装も選択肢の1つです。クイックリペアは軽板金とも呼ばれ、大きなへこみなどの補修には向きませんが、素早く安く擦り傷を修理するのに適しています。
ただし、こうした業者では修理中の代車が用意されない可能性があるなど、ディーラーよりも不便が生じることが考えられます。また、お持ちの車をよく知るディーラーとは違うため、仕上がりに不満を感じることがあるかもしれません。
メリット・デメリットを見極めて、より良い修理先を選ぶようにしましょう。
4. 車の擦り傷が小さい場合はご自身で修復することも可能
それほど目立たないものや範囲の狭いものなど、ひどくない擦り傷であれば、ご自身で修復することも可能です。1日でも早く修理すれば、それだけ車が受けるダメージを軽減できます。
カー用品店には、擦り傷の補修に使えるリペア専用アイテムがたくさん販売されています。
表面のクリア塗装をこすっただけの傷なら、コンパウンドが良いでしょう。研磨剤で擦り傷の表面をならし、傷を目立たなくさせるアイテムです。
少し深い傷には、タッチアップペイントが便利です。ボディカラーと同じ色の塗料で擦り傷を埋められます。
どちらも簡単な修理方法ですが、塗装面だけではなくボディに達するほどの深い傷、広範囲の傷を直すのは難しいものです。無理な補修は行わず、ディーラーやプロの業者に依頼するほうが良いでしょう。
5. 擦り傷に自動車保険を使用するなら、等級に注意
小さな擦り傷であっても、自動車保険に車両保険をつけていれば補償を受けられる場合があります。しかし、保険を使用すれば等級ダウンで翌年からの保険料が上がり、結果としてコスト増になることもあります。
「おとなの自動車保険」では、約7割の契約者が車両保険に加入しています(2019年3月末時点)。相手による一方的な追突などのもらい事故による補償では等級ダウンがないなど、魅力的な内容の車両保険です。大切な車の損害を補償したい場合は、「おとなの自動車保険」をご検討ください。
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