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原付免許とは。1日で取得できる?取り方や費用、原付免許試験を解説!

更新

2024/06/10

公開

2024/06/10

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原付免許とは、正式名称を「原動機付自転車免許」といい、原付免許を取得すると、原動機付自転車を運転できるようになります。取得できる年齢は16歳からなので、初めての運転免許として取得を検討している方も多いのではないでしょうか。今回は、原付免許で運転できる原動機付自転車の種類や取得方法、費用、試験内容などについて解説します。

目次

    1.原付免許とは

    概要

    原付免許の「原付」とは、正式名称を「原動機付自転車」といい、エンジンやモーターなどの小型動力源を搭載した二輪車をさします。原付免許とは、この原動機付自転車を運転するための免許のことで、16歳から取得が可能です。

    すでに普通二輪免許(※)、大型二輪免許、大型特殊免許、普通免許、準中型免許、中型免許、大型免許を持っている場合は、その免許で原動機付自転車を運転することができます。

    総排気量400cc以下の原動機付自転車に限る。小型限定の条件がある場合は、総排気量125cc以下の原動機付自転車に限る。

    有効期間

    原付免許には、そのほかの運転免許と同様に有効期間が設けられています。原付免許を初めて取得した場合、有効期間は3年です。その後、初めて免許を更新した際の有効期間も3年です。以降は、違反の有無や年齢等によって有効期間が決まります。

    • 新規取得者(初めて運転免許を取得する)...3年
    • 初回更新者(初めて更新をする)...3年
    • 違反運転者(違反が複数、もしくは怪我のある事故を起こした)...3年
    • 一般運転者(5年以上免許を受けていて、3点以下の軽微な違反が1回)...5年
    • 優良運転者(5年以上免許を受けていて、違反や怪我のある事故を起こしたことがない)...5年
    • 70歳(更新期間満了日の直前の誕生日に71歳になる)の優良・一般運転者...4年
    • 71歳以上の優良・一般運転者...3年

    2.原付免許で運転できる原動機付自転車の種類

    原付免許があれば全ての原動機付自転車に乗れるわけではなく、運転できるのは排気量50cc以下の原動機付自転車です。そもそも原付と呼ばれる原動機付自転車には、原付一種と原付二種の2種類があり、原付免許で乗れるのは、原付一種のみです。

    原付一種と原付二種は、排気量やモーター定格出力によって区分されており、それぞれナンバープレートの色も異なります。原付一種と原付二種の違いをまとめると、以下の表の通りです。

    車両区分 排気量 モーター定格出力 ナンバーの色 必要な運転免許
    原付一種 〜50cc 〜0.6kW 原付免許
    原付二種 〜90cc 〜0.8kW 小型限定普通二輪免許(AT限定も含む)
    〜125cc 〜1.0kW     ピンク

    原付二種については、以下の記事で詳細を紹介していますので参考にしてください。

    関連記事
    「原付二種とは?免許の取り方と取得までにかかる時間」

    3.原付免許の取得方法

    原付免許は普通免許などと取得方法が異なります。取得する際の基本的な流れは次の通りです。運転免許試験場や運転免許センターに直接出向き、そこで試験を受けます。試験に実技試験はなく学科試験のみ。学科試験合格後は原付講習を受講しなければ免許が交付されません。もし学科試験と同じ日に、原付講習が受講できれば、最短1日で原付免許を取得することも可能です。

    取得場所

    住民票のある運転免許試験場や運転免許センターで取得できます。

    取得可能日時

    原付免許を取得できるのは平日のみの場合が多いです。また、学科試験の実施日時が決まっていることもあるので、事前に各地域の運転免許試験場や運転免許センターに確認しておきましょう。

    必要な持ち物

    • 住民票の写し(発行後6ヶ月以内。本籍地の記載があるもの)
    • 身分証明書
    • 申請用写真1枚(縦3cm×横2.4cm。無帽、正面、上三分身、無背景。撮影後6ヶ月以内)
    • 筆記用具
    • 手数料
    • メガネやコンタクトレンズ(必要な方のみ)

    すでに他の運転免許証を持っている方は、その「運転免許証」と「申請用写真」のみ持参。

    取得費用(手数料)

    原付免許の取得費用は、試験手数料1,500円と免許証交付手数料2,050円です。これに加え、原付講習受講料として4,500円必要です。ただし、市町村によって手数料が異なる場合もあります。

    取得までの流れ

    受付→適性試験→学科試験→(合格後)原付講習→原付免許交付

    原付免許を取得するまでの一般的な流れは上記の通りです。ですが、地域によっては試験前に原付講習を受講しなければならなかったり、学科試験や原付講習は予約制をとっていたりする場合もあるので、事前に確認をしておきましょう。また受付時には、申請書の記入や証紙の購入などの手続きが必要になることもあるため、時間には余裕を持って行くようにしてください。

    4.原付免許の各試験・講習の詳しい内容は?

    適性試験

    適性試験は、運転の適性を測る身体検査です。具体的には、視力検査、色彩識別検査、運動能力検査、聴力検査が行われます。それぞれ、以下のような合格基準が設けられています。

    • 視力...両目で0.5以上あること。一眼が見えない場合は、もう片方の眼の視野が左右150度以上かつ視力が0.5以上。※メガネ・コンタクト使用可
    • 色彩識別検査...赤・青・黄の区別がつくこと。
    • 運動能力検査...安全運転に必要な認知能力や操作能力があること。
    • 聴力...10m離れた場所で、90デシベルの警音器の音が聞こえること。

      補聴器使用可

    学科試験

    学科試験は、○×の2択問題のマークシート形式で、試験時間は30分です。試験内容は、文章問題46問とイラスト問題2問が出題され、配点は文章問題が1問1点、イラスト問題が1問2点。90%以上正解すれば合格です。

    なおイラスト問題では、1つのイラストにつき問題が3つ出題され、全て正解しなければ得点がつきません。ひっかけ問題もありますから、事前に問題集などで練習をしておくと安心です。

    原付講習

    原付講習は、講義(1時間)と技能(2時間)の講習です。講義では、安全運転の知識を学び、技能では実際に原動機付自転車に乗車して、基本の操作・走行、応用走行など運転技術を学びます。実車講習がありますので、サンダルやハイヒール、スリッパ、下駄、スカート等での受講はできません。長袖、長ズボン、運動靴といった原動機付自転車の運転に適した服装で受講しましょう。

    5.将来的に原付免許で125cc以下の原動機付自転車も運転可能に

    現在(2024年4月時点)、原付免許で運転できるのは排気量50cc以下の原動機付自転車です。しかし警察庁は、一定の条件を満たした排気量125cc以下の原動機付自転車を新たな区分「新基準原付」として設け、原付免許でも運転できるよう法律を見直す方針を固めました。

    見直しの背景には、2025年11月に適用が開始される排ガス規制があります。この規制が適用されると、現在生産されている原動機付自転車では基準を満たせなくなるため、新たな原動機付自転車を開発しなければなりません。メーカー側からは、「規制値をクリアする原動機付自転車の開発が難しく、開発にも高額なコストがかかる」といった問題点が挙がっていました。

    こうした声を受け、新たな原動機付自転車の試作およびテストを重ねたところ、総排気量125cc以下であっても最高出力を4kW以下に制御した原動機付自転車であれば、運転の操作性などが現行の原動機付自転車と同等であることが実証されました。この結果を受け、警察庁は「総排気量125cc以下で、最高出力を4kW以下に制御した原動機付自転車(新基準原付)」を新たな区分として加える方針を固め、原付免許でも運転できるようにする見込みです。

    6.監修コメント

    原付講習の受け方は都道府県によってさまざまです。公安委員会指定の教習所で受講できる自治体もあります。試験を受ける前に、教習所で受講できる自治体もあります。教習所で原付講習を受けてからでないと試験の予約ができない自治体もあるので、試験を受ける都道府県警察のHPを確認するようにしましょう。

    原付講習を実施している教習所では、ヘルメットを持参してもらうことにしている場合もあります。悪天候下で受けなければならないこともあるので、雨具なども用意しておくとよいでしょう。

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    井口 豪
    監修
    井口 豪(いのくち たけし)

    特定行政書士、法務ライター。タウン誌編集部や自動車雑誌編集部勤務を経て、2004年にフリーライターに転身。自動車関連、ファッション、スポーツ、ライフスタイル、医療、環境アセスメント、各界インタビューなど、幅広い分野で取材・執筆活動を展開する。約20年にわたりフリーライターとして活動した経験と人脈を生かし、「行政書士いのくち法務事務所」を運営。自動車関連手続き、許認可申請、入管申請取次、補助金申請代行、遺言作成のサポート、相続手続きなど法務のほか、執筆業も手掛ける。

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