ご契約者さま
限定コンテンツ

SOMPOダイレクトご契約者さま限定に、アンケートやお得なキャンペーンなどをご紹介します。

ログインはこちら

\「おとなの自動車保険」
EV保険をご検討中の方/

概算見積りはこちら
もしもの時 自動車保険の心得
EVオーナーの声 2025.08.22

【EV VOICE 11】事故時の自動車修理はいくらまで“自腹”?

もしもの時 自動車保険の心得

HOW TO EV VOICEでは、『おとなの自動車保険』会員を中心に多くのマイカー所有者の声を集めるための口コミアンケートを定期的に実施しています。

第2回のアンケートは2025年2月に実施しました。EVオーナーだけでなく、様々な車種のオーナーにもEVカーライフについてどのように思っているか、このアンケートをもとに、EVカーライフの先輩の回答を分析しつつ、シリーズでクルマオーナーの声を紹介していきます。

第11回のテーマは自動車事故についてです。だれもが遭遇したくないものですが、事故に遭った際、すぐに頭に浮かぶのが自動車保険のこと。大きな事故ならそれどころではない、という状況ですが、気にかかるのは“事故”と言うには大袈裟かもしれない“車両単独事故”の場合です。その程度によって、保険を使うか使わないか?…アタマの中で巡る考え。こればっかりは見積もりをとるまでわかりません。アンケートの結果をもとに、事故に関するオーナーの胸中を探ってみました。

事故に遭遇する割合は?

事故に遭った/事故を起こしたことはありますか? 統計グラフ
事故に遭った/事故を起こしたことはありますか? 表

まず、対象車で事故に遭遇した経験数を質問し、その結果から車種別の比率を算出しました。

ざっと見たところ車種によって大きな差がないことがわかります。ただ、PHEVとBEVの「1回もない」、つまり無事故率がその他の車種や全車種の平均と比較しても高く、「2〜3回ある」という回答も少なくなっています。これは統計的にも有意に低い値、つまり意味のある低さと言えそうです。その理由は推測に基づくものですが、PHEVとBEVの歴史が比較的浅いことも事故に遭遇する回数が少ないことと関係しているのではないしょうか。最近は先進運転支援システム(ADAS)が充実してきており、その影響もあるのかもしれません。

自動車修理“10万円の壁”

次に「事故に遭った/事故を起こしたときの修理代がいくら程度までであれば保険を使わず自費で修理しますか」という質問への回答を集計し、それぞれコメントをまとめてみました。

この質問に対して寄せられた回答を分析すると、明確な事実が浮かび上がってきます。実は多くのドライバーが、思っている以上に保険制度を深く理解し、合理的な判断を下していたようです。

アンケート結果でもっとも印象的だったのは、回答者の約4割が「10万円」を自費修理の上限として設定していることでした。

「10万円。保険を使うと、翌年保険にお金がかかりそうだから」、「10万円。等級が下がるほうが損だから」、「10万円程度。保険を使うと等級が下がり翌年の保険料が高くなるから」。このような声から多くのドライバーが感覚的にではなく、きちんと損得を計算して判断していることがわかります。ある回答者は「10万円。コストベネフィットの関係から」と明確に述べており、まさに経済合理性に基づいた判断と言えるでしょう。

次に多かったのが「5万円」の設定で、全体の約3割を占めています。「5万円程度。次年度の保険料の値上がりを考慮して」、「5万円。保険を使うと等級がダウンするので」、「保険の自己負担が5万円なので、5万円以内」といった声がありました。5万円設定の背景には、免責金額の設定や、より慎重な保険料上昇への配慮が見て取れます。

等級制度への深い理解が示す現実

注目したいのは、回答者の多くが自動車保険の等級制度について詳しく理解していることです。

「事故後3年間の保険料合計と修理費を比較してどちらがいいかを判断」、「18万円くらい。それ以上であれば等級が下がっても保険を使ったほうが得だから」、「2〜3万円。等級に関わる額以上は払いたくない」。これらのコメントからは、単純に「保険があるから使う」のではなく、3等級ダウンによる長期的な保険料上昇を具体的に計算している様子がうかがえます。

実際、事故有係数適用期間制度により、保険を使うと3年間は通常よりも高い保険料を支払うことになります。20等級のドライバーが事故で保険を使った場合、17等級かつ事故有係数3年となり、年間数万円の保険料上昇は珍しくありません。3年間で考えると、10万円程度の修理代なら“自腹”で支払ったほうが安くつくと判断するオーナーもいるようです。

意外に多い「なんとなく」派

一方で興味深いのは、明確な計算をせずに感覚で判断しているオーナーも一定数存在することです。

「10万円くらい。 なんとなく」、「なんとなく10万まで」、「5万。なんとなく」といったコメントが見られました。

これらの「なんとなく」派の存在は、多くの人が具体的な損得計算をしないまま、なんとなくの基準で判断していることを示しています。しかしおもしろいことに、この「なんとなく」の金額が、前述の保険制度を理解している人が答えた金額とほぼ一致しているのです。これは長年の経験や周囲からの情報により、自然と適切な相場観が形成されているからかもしれません。

手続きの煩雑さも大きな要因

保険料以外の理由として目立ったのが、手続きの煩雑さでした。

「明確には決めてないが、なんとなく申請手続きもめんどくさいので10万くらいまでなら自費かなーと思っている」、「10万円。手続きが煩わしい」、「5万円。手続きが面倒なので、それくらいなら保険は使わなくてもいいかなと思う」という声が上がっています。

車両価値を冷静に判断する声

また、車両の価値を考慮した冷静な判断も多く見られました。

「10万円。古い中古車にお金をかけたくない」、「買い換えたほうがいいと判断するまでの金額」、「車両本体以上掛かれば諦める場合がある。車によりけり」。

特に年式の古い車や軽自動車の場合、高額な修理代をかけるより、その分を次の車の購入資金に回したほうが合理的という考え方です。これは、車を単なる移動手段として割り切った、非常に現実的な判断と言えるでしょう。

保険本来の目的を重視する少数派も

一方で、保険の本来の目的を重視する声も存在しました。

「5万円までですが、基本的に保険で修理します。そのための保険なので」、「1円も自費では支払いたくない。そのための保険だから」、「保険で賄いたい。そのための保険」という意見です。

この考え方も決して間違いではないでしょう。特に対人・対物事故の場合、保険会社による示談代行サービスや、(使用条件を満たす必要はありますが)弁護士特約といった保険に付随するサービスを利用できるという点では、金額の多寡にかかわらず保険を使う意味があります。

その他、画一的な基準を持たず、状況に応じて柔軟に判断するというオーナーも少なからずいました。「事故の度合いによる」、「そのときによる」、「ケースバイケース」、「保険会社と相談し、保険料の値上がり金額との兼ね合いで決める」という回答からは、単純な金額基準ではなく、事故の相手の有無、過失割合、車の状態、経済状況など、総合的な要素を考慮して判断する姿勢が読み取れます。

賢い判断のための3つのポイント

①長期的コストを計算する
目先の修理代だけでなく、保険使用による3年間の保険料上昇を含めて計算することが重要です。

②車両価値との関係を考慮する
年式の古い車や安価な車の場合、高額な修理代をかけるより買い替えを検討するほうが合理的かもしれません。

③事故の性質を考慮する
単独事故と対人・対物事故では判断基準が変わります。相手がいる事故では、金額だけで判断するよりも保険会社による交渉サービスの利用も考慮したほうがよいでしょう。

今回のアンケートで明らかになったのは、多くのドライバーが「なんとなく」というよりも、それなりに合理的な判断基準を持って保険の使用を決めているということです。しかし同時に、個人の経済状況や価値観によって、その基準は大きく異なることもわかりました。

そして重要なのは、自分なりの明確な基準を持つこと。年間保険料、免責金額、車両価値、経済状況などを総合的に考慮し、事前に「いくらまでなら自費で修理するか」を決めておくことで、いざというときに冷静な判断ができるのではないでしょうか。

田代真人さん

分析と声の紹介:田代真人さん

分析と声の紹介をナビゲートしてくれるのは田代真人さん。
福岡県出身。九州大学工学部卒業後、朝日新聞社入社。
その後、学習研究社にてファッション女性誌編集者、ダイヤモンド社にてWebマスター、雑誌編集長、書籍編集などを経て、起業。
出版&電子出版、Webプロデューサー、PRコンサルタントとして活動。現在は、桜美林大学非常勤講師など複数の大学で「コミュニケーション」「編集論」を教えている。そしてはじめてのEVとしてテスラ「モデルY」を2022年に購入し、EVカーライフを体験中。

人気ランキング

「おとなの自動車保険」
EV保険をご検討中の方

概算見積りはこちら
トップへ戻る